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アメリカに感謝すること。

 タイトルが、これまでの内容とは逆になってしまったが、その通りなのである。
 株式日記の6月18日付けコメントから引用する。()内は私の注釈。


当時の日本国民もどうして日露戦争を冷静に見る事が出来なかったのだろう。ポーツマス条約で(アメリカの後押しによる)講和が出来なければ日本軍はロシア軍に負けたのは間違いない。無敵日本軍の神話を勝手に作り上げ国際情勢を冷静に見る目を失ってしまったのは、当時のジャーナリズムのせいだ。

そのような癖は現代でも治ってはおらず、戦後の高度経済成長は大蔵省や通産官僚の経済政策が優れていたからと言う神話が作られ、アメリカが陰に陽にバックアップしてくれたことを忘れている。バブル崩壊以降の日本経済の低迷もアメリカの政策が「日本叩き落とし戦略」に変わったからですが、大蔵省や通産官僚が優秀だったのならとっくに経済は立ち直っているはずだ。

これからもアメリカの対日政策は厳しさを増す一方だろう。戦後の一時期は政治家や官僚にとっては天国のような時期で、アメリカの言いなりになってさえいれば万事順調だったのですが、その事が忘れられずに日本の権力者達は親米でありさえすればすべて上手く行くという神話にとらわれている。

かといって、アメリカと敵対せよというわけではなく、是々非々で付かず離れず面従腹背で、したたかな計算と打算でアメリカと協力していかなければならない。しかし日本の政治家や官僚にそれだけしたたかな外交ができるかというと無理かもしれない。以前の日記でアメリカはヤクザの親分と思えばいいと書きましたが、忠誠を尽くすように見せかけて自己の利益を図るしたたかさが必要だ。

 どうしても勝てない相手に恥をしのぶというのか、現状から離れて己の範囲(日本国内)の中だけで威張ろうとする輩が少なくない。「夜郎自大」という熟語がある。中国大陸の片隅で、中華帝国と接することがなかったため、自らが一番強いと思い込んでいる少数民族”夜郎”を指していったそうだ。戦国時代で言えば、最盛期の信長や秀吉、あるいは関ケ原後の家康を知らずに強がっている、地方の小大名のようなものだろう。
 強きに巻かれて生きる方向性もアリだと思う。しかし、その劣った立場を自覚して生き延びようとするから現実的なのであり、今の日本のように「植民地である現実」から離れた対応を続けると、さらにそのプライドにつけこまれるのは間違いないだろう。
 例えば、背後に武力をちらつかせて、「(アメリカによる)世界基準に合わせてください」と頭を下げられたとしよう。武力への恐れを忘れようとするから、「頭を下げられた」友好的な態度だけを見てしまう。それで、「はい、わかりました」とアメリカの都合にいい会計基準などを入れられてしまい、一気に財務状況の悪化した会社は株価が下がり、気が付くと乗っ取られてしまう。
 ここで、逆に「アメリカ様にとってはこっちが利益がありますよ」と提案して、日本にも都合のよい圧力に摩り替えてしまう必要もあるだろう。もちろん、これまでの経済成長への感謝を忘れずに態度に出しながら。
 そういった駆け引きができないから、日銀による年間数十兆円単位のドル買い支えとか、単純な対策に陥ってしまう。わかりやすい形で国富が太平洋の向こうへ吸い上げられる。もっとも、アメリカを富ませ彼らの購買力を上げることで、トヨタ・ソニーなどの製品を売りつけようとするのはわかるが、これでは、一部の輸出産業しか儲からない。やはり言いなりだ。
 もっと、言い包めてしまえばいい。政治家さんのサイトを見ていると、例えば渡辺喜美さん(ミッチーのご子息)など、バランスの良い考えをお持ちの方は結構いる。だが、現状をみているとやはり官僚や一部政治家(自民党森派など)の動きがおかしいとしか思えない。その一部がこれだけ力を持ちえるのは、「アメリカ怖さ」を潜在させている周囲のせいもあるが、アメリカが政治資金がその一部に渡していたり、あるいは弱みや秘密を握り続けているからとも考えてしまう。
 だからこそ、「こうすればアメリカ様のためになりますから」といいながら、日本のためになる政策をやればよいのではないか。竹中さんのような、ワシントンから派遣されたかのような態度を取る人でも納得がいくような(米政府から切られる恐れを抱かせないような)言い方があるだろう。反米、恐米、従米と極端な態度はいけない。利のあるところでは組し、そうでなければだまくらかす。そういえば、15年ぐらい前の政治家は心得ていたように思う。そんな気がしてきた。

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