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占領はまだ続いている…

 まず始めに、(特に外来の)世界標準に対して礼賛の視点しか持てないごく少数の各位には、当ブログをお読みにならないようお勧めする。文章の上であっても無用な争いは避けたいからで、痛い目にあうまでお静かにしていただきたい。
 
 さて本題である。
 沖縄県宜野湾市。市の中心部をごっそりえぐるように米軍普天間基地がある。500mしか離れていない沖縄国際大学敷地内にヘリコプターが墜落し、沖縄県警からの現場検証の要請が米軍に黙殺されたのは、つい最近のことだ。(だいたい「要請」せねばならない時点で、主権がないのだが)

 (毎日新聞 8/15)沖縄・米軍ヘリ墜落 同型ヘリ飛行停止、墜落で米調整官方針

 たまたま、アテネ五輪と高校野球で目立たなくなっているものの、この事件の重大性は大きい。
 「敗戦国への占領」が今も続いている、格好の証明となったからだ。
 自国領内なのに、警察が調査に入れない、お伺いを立てなければならない。ということはその国家(日本政府)以上の権力があるということだ。言うまでもなくアメリカである。
 
 『お前ら、護ってやってるんやから、好きにさせろ』というアメリカの地位を護るのが日米地位協定だという解釈はわかりやすい。同じようなことを、テレビ朝日の報道ステーションで古館伊知郎氏がおっしゃっていた。彼らしいわかりやすい口調だったと思う。早速、16日の同番組でヘリ墜落事件を取り上げたテレビ朝日は、報道に関してはよくやっている。いつ、赤坂の大使館からお呼びかかるか、心配なぐらいだ。

 『護ってもらってんだから、仕方がないじゃん』
 まあ、こういう考え方もある。…って、ちょっと待ってくれ。仮に日本がアメリカ51番目にして人口最大の州で、最大の大統領選挙人数を握っているのならば、話がわかる。間接的にでも米軍をコントロールできる立場にいるからだ。だが、普天間など沖縄を中心に展開するあの兵力は、沖縄県民・日本国民が選んだ代表人がコントロールできない存在だ。国際条約ができる以前、つまり本来の姿はあくまで外部からの侵入者である。(経済的事情など、自然に移住してきたのならわかるが、どう考えてもそのような解釈はできかねる)
 その侵入者に60年間居座られて、しかも主権が及ぶとされる地域での事故への調査を禁じてしまえるような、国際条約が有効になる状況は、戦争に負けた後の国の姿だと思えばすんなり理解できる。

 負ける戦争なんかしなければ良かったのだ。いや、勝てる戦争も徹底して避けるべきで、存在してよいのは、やむを得ず守る戦争だけである。

 私は憲法9条擁護派だが、厳密な意味での「不戦」が成立するとは思わない。いくら外交でうまくやるといっても、わが国のような経済力もある国は、暴力で財産を奪おうとする輩(北朝鮮やインドネシア近辺の海賊に限らず)はどうしても現れよう。だが、全ての人々が外来の暴力から身を護る術があるわけではなく、その代わりをしようというのが自衛の戦力であり、まじめに生きている、しかも争いを好まない人間が泣きを見ないための担保だ。この担保があいまいなままだから、宜野湾市の住民も米軍におびえながら、基地の周辺に生きている。(基地経済にあやかっている面もあるだろうが、本来はそれ以外の生計があって欲しいはずだ)
 今は時期尚早だが、自衛の戦力を肯定する意味では、憲法9条2項に限って考え直す日がくるだろう。時期尚早なのは、今の時点で自衛隊を合憲にしてしまえば、堂々と攻めの戦争ができると勘違いするバカが多数いるからで、かつそれを望む外国勢力がいるからだ。バカは小泉や森・竹中(ただし彼は外来の世界標準に酔って屈しているだけかと)とその周辺、外国勢力は言うまでもない。
 
 外国勢力。確かに戦後すぐは、最低限の自衛力すら持てない経済状況だったし、自前の備えを捨て、経済発展をとり、米軍の常駐で補う策をとったのもわかる。アジアに拠点を持てたアメリカが、その見返りなのか敵視されたくないからかどうか、経済発展に寄与してくれたのも事実であり、感謝しなければならない一面だ。
 やがて自前の自衛力をもつ経済力も充実し、敗戦後占領の役目は終えつつあった。そのうえ、米国型資本主義の敵対勢力・ソ連が崩壊したため、常に複数の大兵力を動員できる「二正面作戦」を捨てても良い状況になった。頂点に立つアメリカとしても、本当の意味の自主権をとりもどしたい(たかった)日本としても、在日米軍は撤退させて、最低限の自衛力としての自衛隊を確立しても良い頃合が来たのは十数年ほど前である。実際、橋本内閣時代、敷地の返還(といっても沖縄県内移設)で日米両政府が合意した。だが7年のうちに返還の話が、居座りつづけてすで8年が経つ。虚栄心の塊といえる中国・江沢民体制(反日洗脳教育でおなじみの)が続いているのもあるだろうか、依然として撤退の声は聞かれない。

 となると、頂点に立ったアメリカが謙虚さを失ったとしか思えない。敵対する相手が減ったにも関わらず、拠点を減らせずにいるのは、どうしても戦争を求める構造から抜けきれずにいるからだ。もっとも、大資本や一部の宗教原理主義者に煽られつづける、救いのない国内状況は理解できるが、自業自得でもある。古きよきアメリカのころから彼らを肯定・助長する背景があったのだから。
 自由で強くて楽しいアメリカを築いた代表選手が、ヨーロッパを逃れた敬虔なプロテスタントたちと資本家(ユダヤ系?が多くみられる)だ。しかしそのまじめさが究極になれば、自分たちの行動規範が絶対であり「世界標準」と思い込むようになり、外部にもその標準(経済や文化)を広めようとするおせっかいが、やがては他教徒や他の経済圏に対する排撃にエスカレートする。気がつけば、まじめな人を護る自衛の戦力であったはずの軍隊は、まじめな人が別のまじめな人を襲うための暴力手段になった。経済活動を護るのではなく、破壊する手段に…
 70年以上前は孤立主義を保ち戦争を嫌ったアメリカが、今ではなんとも恐ろしい話だ。
 これは、まじめな明治大正人が変化した、日本の戦時中にも似ている。行き着くところまで行かないと気がつかないだろう、それまで待つよりない気がしている。

 やはり、占領は続いている。
 敗れたからだ。それも相当の挑発があったとはいえ、こちらから仕掛けた戦争の結果が今でも響いている。多くの先人が死地で際立つことで意地は見せられたものの、負けは負けである。戦争は戦争だ。

 奇しくも、一昨日が終戦記念日だ。あらためて全ての戦死者、犠牲者各位のご冥福をお祈りする。


※以下、その後の新聞記事( 8/18追加)

地元
沖縄タイムス -トップページから関連記事へのリンクが豊富
琉球新報 -リンクをたどれば、関連記事読みやすし

日本全国
(讀賣新聞 8/17)ヘリ墜落事故…米軍、沖縄県警との共同検証を拒否
(産経新聞 8/17)米軍、現場検証を拒否 米軍ヘリ墜落事故
(日経新聞 8/17)ヘリ墜落事故、米軍が沖縄県警に現場検証拒否の回答
(朝日新聞 8/17)米軍ヘリ墜落、沖縄県議会が抗議決議 8市町でも

米国
NewYorkTimesの国際面アジア欄 -それらしい記事へのリンクは見当たらず。
CNNの国際面アジア欄 
以上2サイトいずれもが、過去記事検索で"Japan"を指定しても、関連記事見当たらず。
ここ1週間ほどで表示されるのは、経済系か五輪関係がほとんど。
事件記事に限れば、むしろイスラエルネタが目立つぐらい。当たり前か(苦笑)。


参考リンク
天木直人・マスメディアの裏を読む/夏休みを理由に面会に応じなかった小泉首相

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