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スイス国鉄よ、説明せよ。

スイス国鉄に謝罪?の続きです。

 拙すぎる英語ながら、ここまで追加料金の高さと一部区間の重複徴収をつついてみたが、いかにも正当だという二人のスイス国鉄職員の態度が解せない。問題の往復切符を売ったスピーツ(Spitz )駅の職員はblsという地方私鉄の所属だから、知らずに売ったのかちょろまかしたのかと思っていたがどうも様子が違う。

 この時、現地時間で9月19日夕方。
 チューリッヒ行きのInterCity(都市間急行列車)に乗り込んだ私は、そこの車掌に料金の高さについてのみ聞いてみた。抗議体制をいっさいやめ、友好的に。
 親切な車掌でドイツ語の切符文章を読み上げてから、実は有効期限が2ヶ月もある切符だと説明してくれた。ドモドッソーラ・ミラノ間2往復分弱の料金で、手前のイスール(Iselle)からミラノ間を乗り放題になるという、わけのわからん切符である。そういえば、使用済みの切符なのに、ローザンヌの駅員は時刻表を印字してくれた。なるほど筋がとおっている。
 丁寧な説明に"Thank You very mach" "Danke sehon"と、いちいち独語をつけて礼をいった。

 あ、そうか。これはスピーツの駅員の親切か?いや待てよ、誰が2往復以上するといった???

 それで、チューリッヒの宿でN先輩やF氏と相談すると、スイスパスのチケット形態に問題があるという結論に。スイス国鉄が直接発売するらしいパスの形状は縦長で見開きのケース入りで、スイス国旗までカラーで印字されている。ところが、我々がJTBを通じて手に入れたそれは、ヨーロッパ各国共通のユーロレイルパスと同じデザインなのだ。
 ユーロレイルパスの有効範囲内にはイタリア領ドモドッソーラは含まれず、国境を越えたすぐの駅いスールまでである。おそらく各地の駅員はこれで勘違いしたのではないかと。

 一夜明けて、今度はチューリヒ駅の窓口に質問した。
 これまでのものとあわせて、わかった内容は下記の通り。

 1.ドモドッソーラ(Domodossola・すでにイタリア領だがスイス国鉄最後の駅=スイスパスの適用最終駅)からミラノまでの2等片道運賃は9ユーロ19センツ。換算して約13.80スイスフラン。→イタリア国鉄管轄
 2.イスーレ(iselle・イタリア領最初の町)からドモドッソーラまでの2等片道運賃は14スイスフラン(確か)。→スイス国鉄管轄

 ということは、正規運賃でイスーレ・ミラノ間を往復すると56スイスフラン弱だから、47.00スイスフランはその点では割引切符といえる。ただし、スイスパスではイスーレ・ドモドッソーラの乗車を認めている以上、明らかに区間を重複して運賃を徴収している。

 3.JTBが発行したスイスパスのデザインは、海外(Over Sea)発行のものとしては、正当である。=JTBに不正はない。(が、説明不足の面は否めない)

 そして決め手は…

 4.スイスパスはドモドッソーラまでの乗車を認めているが、パス範囲外であるイタリア国内の各地に向かう場合は、ユーロレイルパスと同じく、イスーレからの国際切符を発行する制度になっている。=各職員に不正はない。

 えっ?特例っちゅうことか?   …なんやそれ。

 合法にしても、事前説明がない。添付の地図や注意事項にも書いていない。
 同輩Sの発言の借りると不法ではないが、明らかに『不当』である。

 これは窓口レベルの問題では片付けられないと思い、切符の購入に使用したカード会社の国際業務部を通じて、あらためてスイス国鉄に質問を投げつける予定だ。『ドモドッソーラ・ミラノ間往復(18ユーロ強=27スイスフラン』は払いますが、それ以上は御社から納得のいく説明がない限り支払いません』と。

 というわけで、解決は帰国後に持ち越すことにした。

 ドモドッソーラまで有効としたのは、スイス国鉄側の好意と受け止められる。しかし、追加切符を事前の説明なしに、その手前の国境駅から高い国際運賃を払わせるとは、意図的に超過分を蓄えようとする欲ともとらえられる。上層部の陰謀か??
 確かに2ヶ月有効かもしれないが、そもそもスイスパスを持つ外国人客が2往復以上もイタリアに出ていく可能性はきわめて低い。もっとも、イタリアに逃げて欲しくない気持ちもあるのだろうが。

 入管職員の配備する経費などいろんな事情はあるだろうけど、事前説明がないというのはどうも納得いかない話である。


 国鉄職員の各位には大変失礼なことをした。特に私に怒鳴られたり威嚇されたりした方々は・・・申し訳ございません。
 制度上の問題だから、現場の職員たちに責任はない。責めるべきは上層部や企画担当など、ややこしい制度にした連中だろう。

 にしても、現場の彼らが同情を見せず、押し通すのにはわけがある(と私やN先輩は以下のように推測している)。
 永世中立国でかつ大国に挟まれる立地を生かし、国際金融や特殊工業などの高度なシステムが要求される業種で富を集めているのがスイスである。その政府が、例え欠陥のある制度であっても、離反した職員を許すはずがない。
 そのうえ、稼いでいる分だけ物価も高い国である。もちろん国民の収入も高いが、失業時の犠牲は大きい。国鉄職員たちが、仮に理不尽な制度だとしっていたとしても、公務員でもある彼らは制度を守り通して職を守るよりほかない…サラリーマンである私もその立場は痛いほどわかる。

 おもえば、Brigの女性職員などは「ドモドッソーラで買いましたか?」と、イタリア国鉄で買えばよかったのにと暗示してくれたのかもしれない…ならば、怒り出す(ただし演技)私を見て、窓口を閉める気持ちをわからなくはない。
『同情してるのに・・・あんたは、もう。私にはどうにもできないわ、退職させられるかもしれないから』

 だから、今もなお金持ちの日本国民である私が、一石を投じておこうかと思う。これから日本人だけでなく、諸外国人が心地よくスイスを訪問するためにも。

 私がそうしようと思うほど、スイスは良い国なのである。

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