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人間みな五体不満足

 また、親しい友人から病気との報告があった。
 珍しいことではない。20歳を越えれば、他の知人友人そして私も何かの病気を囲っており、明らかに健康という人はまずいない。
 友人の症例は潜伏的なもので、聞いてもピンとこない病名であった。にしても、人格能力ともに優れ、私のような粗忽者が足元にも及ばない彼に病魔が襲うとは、なんとも運命のいたずら。いや「天は二物を与えず」の典型例というべきだろうか。

 そう思ってみると、われわれヒト族たるもの、足る面と足らざる面を合わせれば、しっかり差し引きゼロになることがわかってくる。明らかに肉体的に健康であっても精神が病んでいたり、心と体のいずれも健康であっても本気で頭が悪かったり、心と体と頭のすべてが良くても、親の借金のせいで恐ろしく貧乏であったりとか・・・
 まあ、そこを補いあうのがヒトという生物の長所だろう。

 ところが、最近は「競争社会」を煽る傾向が強まっている。
 資本主義の中心である投資家(株主)、その元手で事業を執り行う経営者たちにとっては、何が何でも自社の利益を第一に考えたい。となれば、その従業員をしっかり働かせるためにも、自社の商品(だけ)がよく買われるようにするためにも「競争社会」を煽らねばならない。「人よりもてたくないですか?」→「収入が欲しいですね=もっと働きなさい」or「そのための道具を買いなさい」
 さらに有効なのは、ライバルを追い落とす方法である。まさに競争社会の極致であろう。森田実氏が書かれた関連記事をご覧になれば幸いだ。

 お金の回りをよくする働きは良いのだが、無条件に「競争社会」を煽るのはおかしい。人間のすべてが五体満足であるならば、話はわかる。環境要因は別として、それはそれで「競争社会」をフェアにする条件がそろっているから。

 だが、現実として、人間のほぼすべてが五体不満足である。差し引きゼロといっても、それぞれに足らざる部分があることは間違いなく、生きていくため発展するためにはどうしても周囲を頼らざるを得ない。そこで、相互依存・共存共栄の発想が不可欠になる。

 一部のマスコミ各位や教育機関(に裏工作している国内外の方々も含めた)各位にお願いしたい。「共存」「連携」を「競争」「対抗」と並行して、バランスよく煽って欲しい。
 あなた方ご自身も五体不満足なのだから。

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