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放牧サッカーで日本一:野洲高・山本監督

 面白い方がいる。滋賀県立野洲高校サッカー部を初の日本一に導いた、山本佳司監督だ。

 長髪OK、携帯持込OK、消灯時間も不定。さらに、全体練習は1日2時間半に限定して、さらに練習したければ自分で決めろとの、徹底した「自主性尊重主義」である。おおいに若い選手たちを信頼している。言い方を変えれば「放牧」による若者の育成だ。(→参考資料1.を参照)

 サッカーに限らず野球のなどほかのボールゲーム、いや社会全体で優勢なのは「管理主義」である。
 管理主義は全体の方向性を、指導者から各人に広めるには都合が良いが、各人それぞれの判断力とか頭の部分が刺激されることは少ない。このため、リーダータイプはどうしても育ちにくく、旧来の巨大企業や一部の官僚体制でさまざまな決断が遅れているのも、「管理主義」の弱点だといえる。
 予断だが、決断の遅さとかで思いつく巨大企業といえば、東証システム騒ぎの某社とか、元国営のN○Tとか・・・(そういえば、某社会長のお父様はもと電○公○(=現N○T)の総裁だったとか。似るもんですねえ。)

 ともかくも、山本監督のやり方は画期的である。
 若い選手たちも、己が信用された以上は励まねばと、押し付けではなく自発的に技を磨いて、頭までを鍛えるようになる。この循環が続けば、自分の意思で続けられる者が残り、従っているだけの連中は自然と去っていくだろう。
 
 さらにうまいのは、地元クラブ・セゾンFCの岩谷篤人監督が、野洲高サッカー部のコーチを兼任しているという点だ。
 セゾンFCに属した多くの中学生が岩谷氏を慕って野洲高を選び、入ってみたら自分たちを非常に信頼してくれる親分・山本監督がいる。こういう状況作られてしまえば、主将・金本などセゾンFCあがりの選手は、自分から必死にならざるを得ない。自主練習も自然と増えていった。
 岩谷氏を喜んで受け入れたのは、山本監督は元レスリング選手でありサッカープレーヤーの経験がないこともあるだろう。妙なプライドがないからこそ、岩谷氏を技術担当として招き、地元選手の連続性を確保できたのである。(→参考資料2.を参照)

 選手経験がないとはいえ、山本監督がサッカーを知らねば、ここまでの快進撃にはならない。
 選手としての成績は上位を狙えなかったものの、実務能力にたけて学業面も良く、日本体育大学レスリング部では主務(マネージャー)を推されたそうだ。ついにはドイツ・ケルン体育大学との交換留学生に選ばれた。
 そのドイツでサッカーに魅せられたらしく、サッカー指導者としての一歩を踏み出したらしい。人間なにがおきるかわからない。卒業後は、地元の滋賀県に帰って教職につき、初任の水口東高ではインターハイ出場に漕ぎ着けた。野洲高に赴任後はほぼゼロからチームを作り上げ日本一に輝いた。
(→参考資料3.を参照)

 過去の経験がないことを有利にした好例であり、また見習いたい人が増えたと思うばかりだ。

 しかし、なぜ各種企業や団体はこの「放牧」教育を使わないのだろうか。
 わが社もなんとか・・・
 
 あ、親会社の会長が、○電○社総裁のご子息だった。
 ガーン、絶対に無理やがな・・・資本主義とは苦しいものだ。
 他の株主様、カモン!(金があれば俺が買う・笑)


参考記事1. 野洲“セクシーサッカー”で日本一:スポーツニッポン
 http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2006/01/10/01.html

参考記事2. 野洲、のびのび日本一!「セクシーサッカー」で王者を撃破:サンケイスポーツ
 http://www.sanspo.com/soccer/top/st200601/st2006011001.html

参考記事3. 日体大レスリング部OB率いる滋賀・野洲高サッカー部が日本一へ王手!
 http://www.japan-wrestling.jp/New06/994.html

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私はサッカーが好きなので、毎年この時期になると高校サッカー選手権を見てきたのですが、今大会の決勝戦ではいろいろ考えさせられることがありました。 対戦したのは滋賀県の野洲高校と鹿児島県の鹿児島実業高校。鹿実は皆さんご存知のとおり野球も強く、サッカーでも毎回優勝候補に名前が挙がる常連校です。それに対し、野洲高校は出場二回目の学校です。 この2つのチームが出場記録のみならず、とても対照的なチームで、 1人1人の個人技とすばやい連携プレーで華麗なサッカーを見せる野洲高校と、 精神力と体力で育... [続きを読む]

受信: 2006/01/15 02:27

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