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国技?を愛する人々。U.S BaseBallと日本相撲の違い。

 BaseBallはアメリカの国技である。その世界一を決める戦い、World Baseball Classic(WBC)は、日本の優勝で終わった。ただただ、選手や監督コーチ関係者各位の健闘に感謝するばかりだ。

 世界一を決める試合ではあるが、主催は実質的に国内連盟であるMLBが務めた。いや、押し通したといったほうが正確だろうか。いちおうは、日本野球機構(NPB)など各国組織も名を連ねているが、大会運営のほとんどはMLBが取り仕切った。

 BaseBallの祖国であるアメリカにとって、なるべく有利に運びたい。だからMLBは、プロ選手までもを完全に対象に含めた世界一を決める戦いに難色を示していたのだった。どうせやるなら、自分たちの息がしっかりかかった形でやろうと。すでにメジャーリーガーの多くを輩出するドミニカなどとは決勝まで当たらないような組み合わせにしたりとか・・・

 MLB取り仕切りの極地が、審判の取り扱いだろう。
 サッカーならば対戦当事国からはレフェリーを出さない。だがこのWBCは、12日の日米戦でもアメリカ側つまり、MLB所属のアンパイヤが試合運行を務めた。この時点ですでにおかしい。MLBにあらざれば、審判も二流という驕り(前提条件?)がすでに現れている。
 で、12日の日米戦は「誤審」騒ぎでおなじみだ。日本側のタッチアップ得点を後から覆した、あのボブ・ディビットソン主審は、アメリカ-メキシコ戦でもホームランを帳消しにした上、今日の決勝戦にも一塁塁審として登場した。騒ぎを起こしたにも関わらず、あれから2試合も登場しているという。
 普通、あれだけ誤審が騒がれてしまえば、判断自体の絶対性を損なわないよう謝罪はしないまでも、当面はおとなしく引っ込む手はずがとられておかしくはない。それでもボブ審判が出場を続けたのは、やはりMLBサイドが、アメリカ側に有利な誤審をさらに求めていたと考えたくなる。

 いや誤審でも勝ちたいだろう、国技は守りたいもの。わが国にも相撲という好例がある。

 朝青龍が日本相撲協会に届出を出さずに故郷で帰っただけで騒がれたりなど、外国勢の足元をすくおうとする努力は、MLBも相撲協会も似たようなものだ。だが、試合運行については日本相撲のほうが一日の長があるようだ。

 BaseBallは、勝負判断だけでなく試合決行の可否までもを審判=アンパイヤが行う。
 相撲の場合、取組みの運行から一次的な審判までを行司が行い、最終審判は親方衆が務める日本相撲協会審判部が受け持つ。行司の勝負判定に差し違えがあると判断した場合の「物言い」は、この審判部親方衆の仕事だ。

 一見、親方衆がモンゴルや欧州勢に不利になるよう「物言い」をつければ、「国技」は護られるように思えるが、そうは許さない。審判部もビデオテープで判断しているようだ。
 そういう審判制度だから行司も大変な仕事で、軍配裁きに誤りがあるごとに何らかの処分(出場停止や降格)がある。先述のボブ・ディビットソン審判への扱いなどは、甘すぎるといわれておかしくは無い。
 行司の中でも優秀な人が最後まで勤め上げ、わずかに2人だけが横綱戦を扱う権限をもつ立行司になれる。名乗りは「式守伊之助」か最高位の「木村庄之助」と決まっており、この二つの名跡は行司ながら「親方」の呼称が与えられるほど権威が高い。

 国技・相撲での日本勢による優位を揺るがす男は、なんと言ってもモンゴル人横綱・朝青龍である。
 その彼が感謝する相撲関係者の一人が先々代、先代の木村庄之助親方(31代・阿部正夫氏、32代・澤田郁也氏)だ。
 協会自体を含め、四面が敵ともいえる朝青龍にとって、立行司・庄之助の正確な勝負判断が、己の強さを証明する支えとなっていたのは間違いない。2005年11月場所で31代庄之助が定年(満65歳)を迎えたさい、最後の取り組みの後で、花束と懸賞金の一部を持って朝青龍が出迎えたという。(つまり、31代が引退した時点で二人は裁き裁かれる立場ではなくなり、朝青龍が謝意を表現して差し支えなくなったのだ。また、今年 2月に32代庄之助親方が引退した際も同様に敬意を表した。)

 ボブ・ディビットソン氏は愛国者として優秀かもしれない。だが、誤審が続けば、Baseball競技自体の権威に傷がつくのでないだろうか。
 木村庄之助親方各位のご尽力に見習ってほしいと思うばかりだ。(って、俺が言ってもしようがないのだが) 

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