靖国神社はやっぱ不自然や。
たまたま休みの重なった竹馬の友・ヤーニン(自称)君に誘われ、平日に靖国神社を参拝したはいい。
数々の展示がある遊就館に行く気になれなかった。過去に3度ほど訪れたのもあるが。
一夜明けて、退社後に寄った定食屋の週刊誌で面白い記事を読んだ。
「昭和天皇の遺言」
週刊現代もこの時期にこの記事かと思って読んだら、昭和天皇による靖国神社への見解を分析した内容が載っていた。保坂正康氏と福田和也氏の対談である。このブログは営利目的ではないから、要旨を抜粋させていただく。
(前略)
福田:昭和天皇の意を受けた徳川義寛侍従長が、松岡洋右(元外相)や白鳥敏夫(元イタリア大使)らの文官までが「戦死者」として靖国神社に合祀されることを、松平永芳宮司に強く抗議している。それでも合祀を強行したのは、松平に占領を戦争の継続とみる歴史観があるからだろう。(注:松平永芳=福井藩主・松平春嶽の七男・慶民の子)
(中略)
保坂:A級戦犯が合祀されたのは、松平が宮司になってすぐの1978年だ。松平の言うように、GHQの占領が終わる昭和27(1952年)年4月まで戦争状態なら、東京裁判で死刑になったA級戦犯も「戦死者」になる。ならば靖国に祀られるべき英霊だという理屈だが、A級戦犯には松岡や白鳥のような病死者もいる。病死が戦死というのはつじつまが合わない。松平のおかしな歴史観を昭和天皇は明確に否定したのだと思う。
#昭和天皇は松岡の外交姿勢を嫌っていたため、合祀に反対したとする説もある。両氏がいうような原則論を、昭和天皇が理由としたかどうかはナゾのままだ。
#また、法律上では戦犯拘禁中の死者はすべて「公務死」と扱われるらしく、「戦死」ではないそうだ。
ちょっと長くなった。
なるほど。どう考えても松岡洋右、白鳥敏夫両名は戦死ではないな・・・彼らは歴とした文官であり、終戦後の日本国内で病死している。
むしろ、平時の外交官が赴任先で客死(つまり殉職)したほうが、靖国合祀の対象に近いと思うのだが。
要は、国民全体の支持を受けたほうが良い靖国神社が、極論に走るようになってから、騒ぎが大きくなったのだろう。松永永芳が宮司に就く1978年までは首相の参拝も騒がれていないし、昭和天皇も回数は多くないが参拝されていた。
靖国神社が国家のために戦死した人々を弔う、中心的存在たろうとするなら、国民のほとんどから賛同を得られる原則(白洲次郎風に言えば「プリンシプル」)を通すべきだろう。
同じく週刊現代の記事で両氏は、遊就館の展示内容についても指摘している。
平気で国粋主義者の歌が飾ってあり、太平洋戦争を正当化する内容しか取り上げられていない。「あの戦争は正しかった」を先に掲げてしまっては、「何かの意見団体かよ」と疑問をもたれて当然だ。
そういえば、俺もあの戦争を否定する記述を見たことがない。それどころか「大東亜戦争」と戦時中の呼称を貫いている。戦後の造語である「太平洋戦争」だけでも不足だから、両論併記として、「大東亜戦争(太平洋戦争)」あるいは「太平洋戦争(大東亜戦争)」とでも書くのが筋だ。
国民全体に受け入れてもらいたいのなら、戦争への評価を両論併記したうえで、「あの戦争の善悪は別として、この国のために戦死した方々の尊い心を弔いましょう」とすればよい。
意見は雑多に存在する。
純粋に亡くなった方々の安らぎを祈るのならば、それぞれの人々が持つ恩讐の思いを排除するのが無難なはずだ。
今の(別に昔は知らないが)靖国神社には、多くの人に理解されるプリンシプルがない。
このままでは、尊い戦死や様々な戦争への犠牲そのものが、次の時代の人々に忘れられていくだろう。中韓両国の批判(や東アジアの分裂を狙う各国の動き)がなくとも、その傾向には拍車がかかる。
もったいない。
どこかで頭を冷やして、元の?靖国神社に戻れば、いいのかも知れないが。
やっぱ別施設が必要なんやろうか。
追伸:
靖國神社は公式サイトの無断リンクおよび無断転載を禁止されています。
もしご覧になりたい方は、それぞれでURLのご検索をお願いいたします。
各国各位からの攻撃を防止する意味もあるのでしょう・・・
週刊現代の記事に興味をもたれた方は、現在も発売中ですので買って読んでみてください。せっかく転載したのだから、ちゃんと宣伝しておかないと(笑)
あと、昭和天皇の発言を当時の宮内庁長官・富田朝彦氏がメモしたとされる文章です。
この話(週刊現代の対談)の元ネタですね。(共同通信より)
私は 或る時に、A級が合祀されその上 松岡、白取までもが、
筑波は慎重に対処してくれたと聞いたが
松平の子の今の宮司がどう考えたのか 易々と 松平は 平和に強い考があったと思うのに 親の心子知らずと思っている
だから 私あれ以来参拝していない それが私の心だ
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