北九州市小倉、9月7日15時に少し前。
東京に戻る時間が近づいていた。
北九州空港にはANA便がない。黒い機体で話題のスターフライヤーは会社が法人契約をしてないうえ、JALのサービスの悪さは3年前に松山便への搭乗を拒否されて以来身にしみている。(そら、JAL個人大株主の糸山英太郎も激怒するわけや)
なので、新幹線で博多駅を経由して、福岡空港に向かう予定にしていた。
搭乗便は「ANA260」。福岡発16時30分・・・
「もうギリギリだぞ、やばいぞ。」
とは、別用で出張して来ている先輩の声で、同じく福岡空港ANA利用者だ。
「10分台に新幹線があるよ」とアドバイスされる。
「出発まで90分ありますから、大丈夫です」
と、みやげの一つでも買えるだろうと、たかをくくってビルを出た。
ちらりと商店街(魚町銀天街って言うのかな?)に寄ってみる。
が、携帯の乗り換え案内で調べると、意外と余裕がない。
空港にはいくらあの航空券の要らない「skipサービス」を利用するとはいえ、30分前には着きたいところだ。
急がなアカン。
次の小倉発博多行きの新幹線は、
15:13 のぞみ
15:18 こだま(地下鉄経由で15時55分に福岡空港駅到着可)
15:28 ひかり(JALだったら搭乗拒否、ANAに辛うじて希望の光が。)
15:40 のぞみ(ANAでも搭乗できる望みなし。)
げ、もう15時08分。
焦るしかなかった。
幸い13分発の「のぞみ」に乗車。
先ほどの先輩に忠告お礼のメールを入れて、
博多駅でのみやげ物漁りに注力せんと決める。
さすがは九州最大の駅で、みやげ物店が多い。
2年前の出張を思い出して、商店スペースを駆け巡る。
ANA260の出発予定時刻まで、あと55分。
「この明太子ば、味が良かとよ」
なんて、博多弁で売りつけてくるおばちゃんはいない。
俺のような島外人?にわかるように、なるべく「標準語」に近い売り込みがくる。
「お兄さん、これいかが?」
「北九州・・・小倉産のものってあります?」
東京訛り?になりかけるところを、故郷の京都宇治訛りに修正した。
「北九ねえ、かば田さんがそうねえ。」
「あれって、北九州でも八幡ですよね。小倉にこだわってるんです。」
と俺。こだわってみせる。
小倉と八幡。
北九州市は、小倉市や八幡市など5つの市の合併で誕生した。今でこそ市は同じだが、旧国名だと豊前と筑前に別れる。
関門海峡に近い小笠原家の城下町・小倉と黒田家福岡藩領の一部である八幡では伝統や文化が異なるうえ、TOTOやゼンリンの本社がある小倉と製鉄所の火が弱まった八幡では最近の事情でも違いは大きい。
と、俺は思い込んでいる。(現地人の話も総合して)
小倉産・・・
あまり、いい反応がなく、別のものを売られそうになる。
ある店では、通信販売の連絡先を書いた名刺をくれた。
小倉名産「ぬか味噌炊き」も送れますよ、と。
商魂たくましい。
言うてるうちに、また時間が危のうなってきた。
また、空港で買い物か。
いつものパターンや・・・。
福岡空港には15時50分ぐらいに到着。
搭乗安全圏である出発予定15分前までは、25分はある。(JALは実質20分前)
福岡空港は名店街の位置が北?に寄りすぎてやや不便。
たしかに出発ロビーと同じフロアにあるのだが、そういう印象をうけてしまう。
また,売り込み合戦が始まった。
こんどは
「これは国内産たらこ使ってるよ、お兄さんどう」
という触れ込みまで来た。
そもそも明太子は福岡近辺で加工していることだけが地域性であって、原料のたらこは国内でも北海道とかに頼るしかない。元々からして原料輸入品だ。
だから、国内産たらこであるかどうかは、俺にとってどうでも良い。
「小倉産ってありますかねえ」
すると、「国内産」でやかましかったおばちゃんが、
「○○○○ならそうよ」と"かば田"とは違うブランドを示唆した。
…聞き取れない。
「○○○○ですよ、福岡と北九のほうでは味付けが違いますからね」
と、隣のおばちゃんが、教えてくれてわかったのだが、
…今は覚えていない。
どっちにしろ、その小倉ブランドの明太子がなかったので、
別の品々を取り揃えることにした。
気が付けば、16時10分。
良え具合や。
森光子や伊東美咲ばりに、保安検査場でカードをかざし、
帰路につくことになった・・・・
で、小倉産の明太子ブランドって何やったっけ・・・
まあ、
晩・朝とイワシのぬか味噌炊きを食べられたから、良しとするか。
適度に脂が乗って、青臭さがない。
これが実に美味いのである。
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