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decide to live.

 変わるにはもう遅すぎる。
 後は老いていくだけだから、もう死ぬんだ…
 28歳の彼女はこう言われた。

 「あんたもオナニーやってみなさいよ」

 映画『ベロニカは死ぬことにした』の一節である。
 嫌われたくないから相手に合わせるのではなく、まず自分が楽しめと。

 生きる喜びとは、概ねは自分の中だけの価値観で決まることであり、他者のそれを真似て満たされるものではない。当たり前のようで、現代人が忘れがちな基本原則だろう。


 職場の後輩の一人がこう悩む。
 『私は何を求められているんだろう…』

 彼女は周りの先輩を手伝うことから始めた。細かい作業から交渉の代理まで。ただ、性善説を取りすぎる彼女の行動はどうも不安で、引き受け難い量の仕事まで背負い込むようになった。
 そこへ、頼まれもしないのに、さらに私の仕事まで手伝おうとする。無下に「やらなくていい」とは言えないから、うまく交わしていくのだが、その反面、味を占めた心の拙い同僚は彼女にどしどしと仕事を投げつける。

 「あまり仕事をかぶりなさんな」と勧めても、彼女は聞かない。
 それで、親会社から来た社員を怒鳴りつけたこともあった。
 別の後輩、彼女にとっては先輩にあたる男性を頭ごなしに叱咤したこともあった。
 俺とは違う種類の馬鹿が後を絶たなかった… 

 ようやく収まったのは、別の部署に出されてからである。先輩達を手伝っていたことに対して、大した評価がされていなかったことに気づいたからだ。
 気が付けば、利用されて無意識に自分の意思を薄めていた彼女は、自分のやりたい事が見えなくなっていた。いや、考えようとしなくなっていたのだ。

 「居心地のいい環境をまず選べば、良えんと違うか?」
 『でも、何もわからないですから・・・』
 

 俺も彼女のことをどうこうは言えなくなってきている。
 人に尽くすだけ尽くしてのような馬鹿なことはしないまでも、「やりたい事」が朦朧とした状況はさほどに違いはない。フラフラしないように、まず石の上にも三年と考えて今の会社で粘ったが、今や9年目。変わるには遅いといわずまでも早くはないと感じる年頃になっている。


 そろそろ、我がままで行こうか。とも思う。
 我がままなヤツほど、確かに良く生きるから。

 本当に自殺した女性を思い出すと、二人ともよく気を使う人だった。話ベタと、大酒ぐらいの男勝りの違いはあったけど、どこかで自分の欲を隠している。
 特に後者は他人から見て明らかに「活発な」女性であった。が、それもまた、周囲への気使いだったのだ。
 ある意味、俺と似ているかもしれない。

 もちろん、我がまま放題を続けて周囲の不興を買い、やがては孤独になり死に至る人もいる。

 だから、今までより少し我がままに。
 20歳前後よりは第三者の気持ちがわかるようになった上での、我がままの運用を始めてみたい。

 それが、おそらく生きることだと思う。

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