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タダほど怖いものはない?

 英BBCが番組を提供 米の動画投稿サイトに(共同通信)

 英国国営のBBCとYouTubeに限らず、朝日新聞による「ezweb」への記事提供など、最終利用者にとっては閲覧が無料になるニュース配信形態は後を絶たない。

 その記事の掲載によって、サイトやメディアを運営会社が得た広告収入や接続料収入のうち、コンテンツ使用料としてマスコミ各社が利益を得るのが一般的な形である。
 しかし、逆にマスコミ各社が料金を支払ってまで、番組提供をしているケースもあるだろう。

 BBCと朝日の両例が当てはまるかどうかはわからないが、掲載料を支払ってまで記事や番組を配信するメリットは少なくない。いずれもその配信メディアがすでに顧客を持っていることが条件だ。

 1.記事提供元=マスコミの存在自体を宣伝
   →間接的に本収入(受信料や購読料)に結びつける
 
 2.ある一定の意見や発想を周知する。

 単純には1.のケースが多い。
 が、注目すべきは2.であり、『タダほど怖いものはない』という原則は常に忘れずにしたいものだ。

 卑近な例では、宗教団体が発行されている新聞の無料提供などがそうだ。これはわかりやすい。信者獲得という意味では1.も含まれるが、発想の刷り込みを狙ったことは言うまでもない。
 古い例では映画館の映像ニュースもそうだったといえ、戦争中は政府側の宣伝にも使用されたという。

 BBCに話を戻すと、やはり「大英帝国」の立場や思想を広める狙いがプンプンとにおう。かの国はアメリカに世界帝国の座を追われてからもう50年以上もたつが、この星で相対的に高い立場を保つことに意欲を失ったわけではない。
 そこへきて、軍事情報技術をそのまま民生用の、いわゆる「IT」に転換させたアメリカは、情報の拡散能力(=思想の押し付け能力)でも今のところ世界一になっている。この状況はアメリカの『元宗主国』であり『元師匠』である、英国としては面白くないだろう。頼むからもう少し穏やかでいてくれと思ってもおかしくない。ユーロにも参加しない誇り?がそうさせるはずだ。

 アラビア語圏の衛星放送局・アルジャジーラに対するBBCスタッフの支援もその一環であろう(あくまで、カタール首長による大量引き抜きではあるが)。アメリカは石油を大量購入できる唯一の紙幣「ドル」の発行権を握ることで覇権を保っているといえ、アラブの現地人自身が独自の情報発信源を確保すれば、アメリカへのけん制になる。
 国連とか表の場で堂々と対米非難をできるフランス(=早い話、食料自給が可能)に比べて、サッチャー政権以後のイギリスはさまざまな部分で遠慮せねばならない状況が続いている。行きかがり上であったとはいえ、元BBCスタッフによるアルジャジーラの立ち上げ参加は、間接的な抵抗として良案だったに違いない。(もしかすると、表向きを「行きがかり」にしただけで、当初から英国政府は支援する意思をもっていたかもしれない。)

 フランスも国営の国際ニュース専門局「FRANCE24」を立ち上げた。のぞいてみると、フランス語、英語のほか、なんとアラビア語まである。

 アルジャジーラへ間接支援といい、FRANCE24のアラビア語対応といい、どうもアメリカの急所をつく狙いがあるのではないだろうか。

 折りしも、NY株は急落中。実は日銀の利上げが影響しているのが遠因らしい・・・
 って、そうか。日本は世界最大の債権国、資金の貸主だ。その本国で利子が上がったとなれば、日本国内での超低金利運用を嫌って流れた資金が日本に戻ったり、あるいは日本で超低金利で借りた資金で中国や米国の株や債券に投資していた動きが鈍る可能性が高い。
 →したがって、投資継続への不安から債務両国の上海NYあたりの株は暴落、ということらしい。しっかり対ドル円も高くなった。(対ドル100円までは日本の輸出産業は耐えられる構造であまり心配はなく、そのうえドル圏からの企業買収が困難になる。貧乏人にとっては、さまざまな外国物資が安く買える。悪い話ではない。)

 そこで、英仏両国が実施中?の、アラビア人への情報工作をつなげてみるとどうなるだろう。
 先ほども言ったように、今やドルにおける信用の源は「石油との引き換え能力」である。いやそれしかない。経済大国としてのアメリカはすでになく、金融とかITとか軍事産業とか直接衣食住に結びつかないビジネスは優位を保っているが、そのほかの民生産業では日本やアジア圏に完全に台頭を許している。米国内でさえ乗用自動車の売上高はついに日米の差が数パーセントに縮まったという。→参考記事

 ドル信用の最後の砦は石油である。しかもアラビア半島の石油である。
 だから、アメリカは死に物狂いでイラクを押さえているが、アルジャジーラやFRANCE24の影響かどうかはわからないが、現地のアラブ人によるレジスタンス(武力抵抗に限らず)は後を絶たない。

 じゃあ、日本人は何をすればいいのか。
 粛々と目の前の仕事をこなせばよい。どこかで世界のビジネスと繋がっているはずだ。
 高品質な日本産業を支えることで地球の政治経済バランスを保って、環境破壊が欠かせない経済循環とライフスタイルを続ける某大国の力をじわじわと弱めてやればよい。日本人はゆっくりと片棒担ぎをやめてやればよい。(『不都合な真実』が一番観られてないのは、アメリカやろうなあ・・・)

 イギリスの次はアメリカ。その次は…
 

 そのほかの参考:
 株式日記 3/2版
 アルジャジーラ・日本語版 

 あ、アルジャジーラの放送機材はソニー製、NHKが払う映像使用料も相当貢献しているらしい。なんだ、すでに日本も援助しているのか(笑)

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コメント

こういう話、好きです。
イギリスが覇権への意識を捨てていないこと、その通りだと思います。
最近叫ばれている地球温暖化防止も、一説では、イギリスが途上国の成長率のうわまえをはねるためのやりかた、だとも。環境を守るのは大事ですけどね。
経済に疎いので、なぜ急に株価が暴落したのか不明でしたが、こんだいさんの分析で分かりました。

投稿: ちゅうちゅう | 2007/03/05 00:47

私が金をもらっているわけではないので、
話の流れに遠いと判断した宣伝トラックバックは
勝手に削除してます。

>ちゅうちゅうさん
資本主義で儲けるには、上位搾取であればあるほどよい。
イギリスにせよアメリカにせよ、
古くはオランダ、スペインあたりは
その「上位者」になろうと必死だったと思います。

また、率直に言えば、環境問題は人口問題でもあります。
人口問題を操作できる「上位者」に回ろうとするのは、
動物である人間がもつ、自然な生存反応かもしれません。

黒色人種にしか効かない人造ウィルスとか、
環境問題に警告を発する元副大統領は、
実は一般家庭の20倍のエネルギー(牧場も入ってる?)
を使っているとか。
深いところでも、浅いところでも、
闇は広がります。

投稿: こんだい=筆者 | 2007/03/08 21:49

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