空気を読む重要性、空気に慣れる危険性。
KYと責められ続けた実直な宰相はちょうど一年で突然辞任した。
面白さと親しみを政治家にまで求めるのは難しいはずだが、インテリ集団であるはずのマスコミ各位までが国民の『空気』に乗っかってしまった。
小泉元首相のうますぎたメディア戦略に慣れてしまった結果、普通の対応では物足りなくなったのだろう。
逆に、面白さと親しみを求められるは芸人の仕事だ。
爆笑問題・太田光の、空気を読まないボケや発言が自分の首を絞めているという。
爆笑司会番組が大惨敗 太田光「偉くなりすぎた」(J-CASTニュース)
昨年の秋ごろ、フジテレビで、ビートたけしと爆笑問題を司会とした教育問題を軸にした特番があった。ここでも太田はゲストの小倉智昭をカツラネタでいじるなど、見事なKYぶりを演じている。(小倉氏のヅラは公然の秘密かもしれないが)
太田があまりにも突然ボケを連発するので「もう俺ら三人は司会なんだから大人しくしよう」と、たけしが笑いながらたしなめるシーンもあった。
そこで太田の相方・田中裕二の存在が光る。いじられやすいキャラを保ちながら常識人のスタンスをくずさない。彼がいなければ、爆笑問題は3年ぐらい前に終わっていたかもしれない。
立川談志師匠が『オマエ、相方は絶対手放すんじゃねえよ』と、実子のように可愛がる太田を説いたのがうなずける。
かの東国原宮崎県知事もこの番組に出演していた。言うまでもなくビートたけしの総領弟子である。この時の太田を見て何を思ったかはわからないが、彼が別の番組で師弟共演した際にこう語っていた。テレビ東京の誰でもピカソの特番だったと思う。
『師匠から学んだことは「空気を読め」でした。むしろ今に生きています。』
確かにそうだ。
大衆の空気を感じ取った上での、マスコミを通じたパフォーマンス。
芸人的な突っ込みから逃げることもない。
そのまんま東もとい東国原知事によるやりとりは、宮崎県自体の支持拡大に絶大な効果を示している。
・・・ん?
何か怖さを感じた。
確かに東国原知事はよく働いている。
もともとの強みである農産を生かしつつ、福祉問題その他にもメスを入れつつあるという。
が、気になるところは、大衆の空気を味方にするポピュリズムをもって自らの威勢を確立した点だ。これはヒトラーや小泉元首相に共通している。
力の無いうちは、うまくポピュリズムを生かせばよいだろう。エスタブリッシュメント・特権階級による支持を基盤とした政治家より、大衆の直感による人気をもった政治家のほうが信用できる点が多いことがある。
が、その大衆の空気に支え続けると、「空気」の支持を失うことが怖くなる。
責任を持たない「空気」の意思に対して、引きずられるようになる。
ひどい時は、自分で誘導した「空気」を修正できなくなる。
二次大戦のドイツや日本も、多分そうだったのだろう。
どうかブームに浮かれずに、
宮崎県民の方もその辺りを気をつけて、知事を支えてほしい。
ブームになれたのも、元々の底力があってのことだから、
知事を絶対視せずに胸を張ればいい。
なにより知事自身がそうなってほしいと願っているだろう。
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