« 2008年4月 | トップページ | 2008年6月 »

マジメが良い人生に繋がるとは限らない。

 『なんでそう、決め付けてるの!?』

 俺は「何々に属している人は、○○な気質が多い。」見たいな言い方をしたのだが、そう言われた。何年前の話かは、もう忘れた。

 これは彼女からすれば、俺の口調が断定的に聞こえたのだろうし、そういう欠点は自認している。(長所になる場合もあると思うが)とはいえ、節々に決め付けるなと言われてしまっては、しゃべらないか、思いっきりソフトな表現をするしかない。

 「何々に属している人は、○○な気質が多いかもしれないけど、違うかもしれない。それはそれでありやし、ええと思うんやけど…」

 面倒くさいフレーズになってしまう。
 だが、これは重要な言い回しで、逆の価値観を俺に言われたことが彼女にとって不快だったことも考えられるからだ。
 上記の「違うかもしれない」「ええと思うんやけど・・・」は、自分の価値観以外の事象に敏感な人への、俺なりの気遣いだ。現にこの俺でも、調子の悪い時は敏感になることはあるわけだから。


 そろそろ主題に戻りたい。
 マジメが良い人生に繋がるとは限らない。

 このことを当たり前だと受け止められる人は多いだろうけど、いちいち口に出して言わないだろう。マジメな人にこれを言っても聞いてもらえないどころか、仲が悪くなる可能性だってあるからだ。

 私がいうマジメとは、信じている価値観や行動規範に忠実である状態をさす。

 その信じている価値観などが当人を害するものであれば、マジメであるほど不幸だし、死にも繋がりかねない。
 当人を害しなくても、他者が違う価値観や行動規範を持つことを否定することは、やがて争いに繋がる。言い争いとか小さいものから戦争まで、元はといえば、違いの存在を認めない=他者の発想を否定するマジメさが原因だ(ここは決め付けてしまおう)。


 というわけで、自殺の原因も「私の理想と私は違うからいけない」と思い込むマジメさが原因なんだろう、と思うようになってきた。
 
 マジメ一本の人=Aと、不マジメにもなれる人=B、元々が不マジメな人=Cの 3パターンを書いていく。
 わかりやすく、あえて極例で書くので、そこのところはご勘弁を。

 1.どうにも借金が返せない、追われている。
  A)死のう
  B)合法的に借金を重ねる手立てを考えよう by孫正義(尊敬してます)
  C)破産して、貧乏生活を楽しもう。

 2.好きな今の仕事がうまくいかない、やる気になれない。
  A)死のう
  B)別の副業で儲けるなり、まず食えればよい。
  C)離職して、貧乏生活を楽しもう。

 3.入れ込んでいた異性と別れた(に振られた)
  A)死のう
  B)世の中の半分は異性や、他を当たればええ。
  C)パートナー無し生活を楽しもう。

 4.第一志望の試験や採用に落ちた。
  A)死のう
  B)あの団体(会社)が、私を認めなかっただけ。別を当たる。
  C)そもそも向いていないから、やめよう。

 世間の大半は、BかCだろう。
 が、A、自分が信ずる方向性以外の全てを「否」とする心境になったときは、なんらかの破壊行動に走ってしまうのが人間という動物の性だ。それが自分に向えば究極は自殺であり、他者の否定に向えば最後は他殺行為(戦争を含む)となる。当然、その可能性を私も持っている。

 『あの人は違うんだ。でもここはわかるね。』
 ぐらいの気持ちでいいのでは。

 小学校教師が「話し合えば必ずわかる」と、のたまわっていたのを思い出すと、怖くてならない。100%うまく行くことはないのだから、「まず話し合え、それで無理なら退いて次の知恵を出せ。それも無理なら待ってみよう。」が一番良いのではないか。

 この「次の知恵」に移れる柔軟さや、あるいは「待つ」辛抱は、マジメであればあるほど「とにかく、今のやり方でやってみよう」精神にかき消される恐れが強い。そうしているうちにうまく行かない脱力感が強くなり、絶望が頭を支配してゆく…

 だから、少し不マジメで良い。

 幼い頃、我が母の口癖は・・・
 『うち(内・家)はうち、よそ(他所)はよそ』

 人情複雑な京都盆地で生きていく、最低限の知恵である。
 『俺は違うから、アカン』『あそこは違うから、アカン』といちいちマジメに考え続けていては、生きていけない。

 と、親の一言を勝手に拡大解釈してみた。

----

 川田亜子さんご冥福をお祈りします。
 余計なことかもしれないけど、流行の硫化水素を使わなかった所が、彼女の気遣いや人柄を感じさせます。
 華やかな舞台に居た人だからこそ、『今の私は理想と違う』が強かったのかもしれません。

 どうか、本当の意味で真面目な人の一人でも多くが、時に不マジメになって、自他を損なう心境に陥りませんように・・・

| | コメント (3) | トラックバック (1)

とりあえず、やり合ってみよう(タクシーとJR)

 新入社員を研修に連れて行った帰りのこと。
 乗ったタクシーで…

 「後ろのベルト着用も義務になったんですよね?」

 『6月からですよ。それからは、つけてもらわないと。』

 あ、まだなのか。
 左の新人女性もベルトを付け終えた。

 「以前に上司が、タクシーなら運転に信用できるからベルトいらない。と押し通していたのを思い出しましてね」

 『色々おっしゃる方がいますよ。そういえば、120キロで飛ばして前の車を全部抜かせ!と言うお客さんがいましたね。タクシーだったら出来るだろうと、それも首都高で。』

 「首都高速やと、カーブが多いし、キツいんじゃないですか?」

 『ええ、制限速度60キロですよ。当然私はやりたくはないですが、酔っ払ってあまりにしつこくやり合ってくるので、お客さん、ホントにいいんですね?と、強く念押ししてから、実際にやってみせました。』

 「で、どうなったんですか?」

 『運転には自信ありますから、注文どおりやってるうちに、「勘弁してください」って、そのお客さんのほうから謝ってきました。怖くなって酔いも覚めたんでしょうね、あとはずっと大人しかったですよ(笑)』

 「本気でやる覚悟で言わないと、聞いてくれませんもんね…
 私も会社では、あなたの要求を受け入れると日に一万名単位のお客様と千名の業務に支障がでる。その全てに、あなたの案が原因だとふれて回りますが、それでもいいですか?と言ってやったら、すぐ引き下がってくれましたね(笑)」

 会話記録はこの辺にしておいて…

 やりあう覚悟がないと、道は開けない。
 「あなたを攻撃するつもりはありません」という姿勢を見せていれば、相手もおとなしくなるという理論は常には通じない。もっとも、茶室などの和合しかない気が充満している空間なら、「やりあう覚悟」自体が一瞬で消されてしまうのだが。

 ----

 先の週末は縁あって、名古屋・三河方面へ行った。
 が、背筋痛になったこともあって(その後自然快癒)、土曜日の午前中はとにかく寝ることにした。

 それがあだになって、品川駅にはギリギリ。
 雑誌を買っている隙にこだまは入線。階段を降りたら発車した。

 持っていた切符は旅行商品扱いなので、指定列車の発車後は一切の払い戻しが効かず、救済措置もない。
 ダメもとで駅員に「乗れなかった証明をだして、せめて半額払い戻しを」とかけあってみた。

 『お客様、物に当たるなんてみっともないですよ…』
 と、まず丁寧に叱ってくるではないか。
 かばんをぶつけていたのを見られたのだ。(あまりに自分に対して頭にきたので、大声上げるよりはマシと、半分わざとやっていた。)

 なかなかの強敵だ。
 いや、俺が興奮したお客相手にとる戦術もこうではなかったか・・・
 自らがその立場にたってみてわかる、この効果。

 JR東海はいい教育をしている。
 いや、彼自身の素質もあるだろう。
 敵ではない、8900円はこの社員とやりあう授業料だと考えよう。

 当たり前だが、引き下がった。
 最後は笑顔で「騒いですみませんでした」と謝って、
 JR社員も『お気持ちはよくわかります。制度上ああいうしかないんです、またよろしくお願いします』のような締めくくりだったと思う。
 
 結果、のぞみ自由席券を買いなおし、同料金内で収まる始発の東京駅から席を確保する手をとった。
 それでも、元のこだまよりは到着時間が早い。


 着いた名古屋で飲み会、名鉄で岡崎市内に移り現地の学生宅に一泊させていただいて、翌日曜日は同市内の公共施設で「インターネットの使い方セミナー」の講師。"報酬"はなし、あくまで学生活動家向けとして務める。

 で、簡単な打ち上げが午後 8時過ぎまで続いて、いざ東京に戻る段となった。

 調べてみると、名古屋経由のほうが終電が遅い。のぞみが停車する関係で、いったん逆戻りするこのコースのほうが所要時間が短い。
 次に遅いパターンは、名鉄で豊橋まで出て、その後はのぞみ→ひかりと乗り換える方法だが、豊橋駅での乗り換え時間はわずか 5分とある。

 豊橋経由で行こう。
 行ったことがない駅でもなく、名古屋経由より2000円も安い。

 と決めると、
 『名鉄では、一番前の車両に乗ってください』と、セミナー企画を担当した一人の学生からアドバイスをうける。


 実際、名鉄豊橋駅のホーム(JRの飯田線も兼用)は先頭車両からさらに数十m のところに連絡階段があった。
 結構遠い。新幹線にしてはめずらしい平地のホームに行くには、さらに200~300mの連絡通路を移動せねばならない。

 その前に切符だ・・・

 新幹線改札口の時点であと 3分ぐらい。
 すぐに駅員(つまりJR東海の社員)が出てきて、私の名鉄切符を見て、すぐに精算機に直行する。
 (あ、精算がいるんや)と思っているうちに、精算券が出てきて、改札手前の自動券売機に入れて、『買ってください』と。

 が、終電発車直前とあって、自動的に券売機は受付を終了している。
 では、これをお持ちくださいと、改札証明書をくれた。

 手早い動きで、この間 1分ほど。
 「ありがとうございます」と礼をした私がホームに下ると、まだ余裕があった。

 そのあと、こだまとひかりを乗り換える浜松駅で30分程度の待ち合わせ。ここで先ほどの証明書を見せて、正規の切符を購入した。

 JR東海には、この二日間で、想定していなければできない動きを見せられた。
 いい勉強になったので、今後も東海道新幹線を愛用するつもりだ。
 
 「とりあえず、やり合ってみよう」精神は控えめにしますので、どうかよろしく。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

« 2008年4月 | トップページ | 2008年6月 »