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福祉カットの前に、公務員の皆様が堪えなされ。

 生活保護カット
 高齢者医療制度の改定

 まあ、これも公務員たち(広義)の生息環境を維持するための行動であって、民間職業人の家に生まれ高校までしか公立教育を受けず、民間企業勤務の私としては腹立たしい限りである。

 お前らは、どこから血ィ吸うとんねん。
 といいたくなる輩が多い。

 もっとも、この俺だって、多くのお客様の血を吸わせていただいている。
 相互扶助ということで、お互い謙虚に感謝して助け合えばいいのだが、そのgive and takeのバランスが崩れれば、当然不満の原因となる。
 君は10助けてくれた、俺は今 7しか助けられないけど次は何とか…ならいいけど、公務員に限っては「ごめんこれからもずっと 6しか返せないけどよろしく!」と言っているように思えてしまう。

 当然、公務員は必要な業種だ。

 私利を追求する民間企業だけになってしまえば、T社やC社など国際企業にみられるような、高収益を上げるために、平気で人切り(派遣社員を中心とした解雇恐怖→各種事件)や在庫切り(カンバン方式→取引先の安定無視=社会不安)を行う状況が増えてしまう。
 ほうっておけば、下層労働者や小企業などの社会を支える弱者は衰え、弱者をメシの種としていた大企業上層部は食えなくなるだろう。だが、民間企業は株主の目が光る以上、一年単位以下の短期的利潤を追ってしまうもので、この歯止めは相当難しい。

 その歯止めのために公企業や公務員は存在していて、1個人や団体の利益にならない事業や、目先の利益を追求せず中長期的視点にたった施策に関わっている。

 が、公務員の一人一人も、一個体の動物であり、己の生息環境の維持には興味がある。
 給料を減らされず=自分たちの取り分を減らさず、いかにしのいでいくか… 家庭持ちならローンも子の教育費もあるだろうし。。

 ん? これって民間企業勤務者と発想が全く同じやないか。
 そうか、公務員が憎まれる理由は、
 給料が民間よりも高くなった、つまり大目の取り分を維持しているからではないか?
 
 で、ちょいとデータを。
 2007年度のデータで、比較対象として国家公務員の給与も載っている。

 地方公務員の給与(総務省)

  国家公務員全職種平均 月額 401,655円 (平均 41.4歳)
 地方公務員全職種平均 月額 398,381円 (平均 43.2歳)

 職種別の詳細はこちらで見られる。
 この職種別の詳細を少し下にスクロールすると、
 《団体区分別職種別平均給与月額(技能労務職員等)》
 という項目がある。

 清掃職員、給食職員、用務員、運転士などの平均給与が載せられており、
 民間平均と比較すると明らかに高額であることがわかる。

 抜粋すると(十円単位は四捨五入)、

  清掃職員・全公共団体平均:42万8900円(平均 44.4歳)
  廃棄物処理業従業員・民間:30万0100円(平均 43.3歳)

  バス事業運転手・全団体平均:46万3000円(平均 45.1歳)
  営業用バス運転者・民間  :31万5700円(平均 45.3歳)

 同一職種同一賃金の発想からすれば、とんでもない差別といえる。
 先にあげたように、公務員という利潤を追求せずにサービスをする立場でいてもらう以上は、給与が高くなる理由はわかる。だが、同一職種で1.4倍も差がつく言われはない。ここを1.2倍ぐらいにするだけでも、国や公共団体の財務状態はずいぶん改善されるはずだ。

  上層部を含めた公務員の賃金見直し
     ↓
  国・公共団体の財政余裕→一定の福祉資金
     ↓ 
  減税、増税の回避

 いまでこそ、大合併その他で職員の絶対数が減り、さまざまな合理化?で給与の総額が減っているだろうが、民間の減り方に比べれば甘いのではないだろうか。
 地方公務員給与の高さは、よく1980年代に指摘されていた。
 今でもその傾向が残っている自治体もあり、かの橋下大阪府知事もそこに着手しようとしている。(彼個人は好きじゃないけど、その視点は大いに応援したい。大阪府民の方々はいい選択をしたかもしれない。)

 橋下府知事は破産管財人となれ!…せと弘幸Blog『日本よ何処へ』
 
 ただ、財政改善目的での解雇は避けてほしい。
 それをやってしまえば、ホンマに民間企業と変わらなくなる。

 その民間企業の上層部にいる一部の儲かっている方々から、さらに税金を取れないというのであれば、政府や自治体の収益体質は悪化しているといえる。であれば、公務員の方々(首長・大臣・議員は当然ながら)は、業績の悪さに応じて、給与が下がる状況に堪えてもらいたい。
 もともと貰いが少ない管理職未満から無理に下げる必要はないけど、先にあげたような民間の同一業種より高い部分は下げてもいいのではないか?

 さすれば、民間人も多いに納得できるし、「公務員の方々は大変」と尊敬の念も生まれよう。

 江戸時代の殿様や武士でさえ、庶民とともに貧乏を味わった。
 公務員を素直にエライと言える世の中になってほしい。

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コメント

この4月から地方公務員になった身です。
おっしゃるとおりであり、我が身を律していきます。

投稿: ちゅうちゅう | 2008/06/28 01:24

>ちゅうちゅうさん

公務員の方々が生活水準を守りたいという気持ちもわかりますから、一方的なことは言いづらいところです。
3分の会に限らず、その前にでも飲むなりしましょう。

投稿: こんだぃ=筆者 | 2008/06/28 21:44

 まさに自分自身の身分についての記述であり、医療制度にも言及しているから、ちょっとコメントを。

 今地方公務員の働き方などについて、いろいろと意見はあるでしょうが、事務量、意義、効果について非常に批判を受けているところです。で、公務員が楽をしているのかといわれると、少なくても僕が働いている市役所では、のんびりしているというところは皆無です。
 ではなぜ民間の皆さんからすると大したことをしていないように見えるかというと、組織、仕事の特性です。性悪説にのっとり、鉛筆一本買うにしても書類を課長まで回さなければなりません。しかも、契約する部署も違います。鉛筆を買うのに、○○課→△△課→○○課→□□課というプロセスがあります。
 つまり、同じ作業をするにしても、市役所はおそらく10倍の手続きが必要なのです。民間なら領収書1枚書いてもらえればOKでしょうが。

 事実、平日は12時頃、土日も必ず出て仕事をしているという職員は少なからずいます。だから、当然うつ病などを発症し、何人もの人が入院し、自殺で現職がなくなることは珍しくありません。知っているだけで5人以上はいるのです。

 市役所は、基本苦情が集まるところでもあります。苦情には基本誠実に対応するというのがモットーですから、公園の水道の水が出しっぱなしだという、地域の人からの声を聞いただけで飛んでいかねばなりません。ついでにひねればすぐに解決するものを、市役所の職員を遠い場所まで引っ張り出すことで、歪んだ感情を満たす人もいるのです。しかし、無視することはできません。

 僕の部署では、死ね!、殺す!、血も涙もない!などの罵声を浴びたり、隣の課で窓口の女性が髪の毛を引っ張られたりなどの事件も発生しています。電話などの日常業務で、死ね、殺す、てめえこの野郎などの言葉を浴びることは別に珍しいことではありません。

 皆さんの中には、公務員はへらへらとのんびり仕事をして、それでいてタクシーに乗ってビール券をもらっているというイメージを持っている人もいるでしょうが、それはとんでもありません。
 ストレス社会の縮図、マイナスエネルギーの集まる場所でもあるのです。もちろん、国、地方公共団体のやり方のまずさも十分に認識しています。しかし、すべてが職員個人に収れんされるわけでもありません。社会全体の硬直化が役所にも悪い影響を与えています。

 また、僕自身は組織の中の弱い個人を痛烈に意識させられています。なぜこんなやり方をするのかと思ってもろくに発言できていないし、だから社会がよくならないことも分かっています。少しずつ自分のできる範囲で実践していますが、微々たるものです。

 給料は労働時間が一番簡単な目安でしょうが、公務員の仕事は苦情との戦いでもあります。一般企業のサービス業などは、お金をもらい、サービスを提供するから、笑顔と笑顔が通常成り立ちます。そうではない理不尽なことも多々あるでしょうが。
 相手が怒っているのか、苦しんでいるのか、落ち着いているのか、絶えず表情を気にしながら、上げ足を取られないように用心深く話を進めていかねばならない仕事をしているのが公務員です。

 ということを書いている時点で、お前は何も分かっていないと、民間企業の厳しさを知らないと言われれば、そうなのかもしれません。しかし、民間企業は厳しいというお決まりの落とし所も何か気持ちが悪いなと思うこともあります。じゃあそういっている人自身はそれでいいのかと。民間企業の人が深夜まで働き、土日もなく、子育てにも参画できず、不平不満ばかり渦巻いている社会を当然のものとし、みんなそうなって当然だというのも、哲学がないなと思わずにはいられません。どうありたいのかがさっぱり見えてこないのです。どういう社会がいいなと、そのために一人一人が何ができるか、というところに気持が向けば、民間が厳しいから公務員も厳しくなんて議論よりも、ストレス社会からいかに脱却するかというところに話が行く気がします。公務員もそういう意味で変わるべき組織、人間でもあります。
 
 それと、医療制度については、選挙に行った多数派が選択した今でも大人気の小泉首相が考えたものでもあります。政党政治と、行政は決して違う世界ではありません。みんなが選んだ政治家が決めたことでもあるのです。そういう意味では、政治というものが今根本的に問われているともいえるのです。 

投稿: 善の太郎 | 2008/07/16 23:50

>善の太郎さん

 ご無沙汰してます。
 こういった書き込みは大変うれしいです。勇気付けられます。

 表現が足りなかった点ありますが、民間にも同様の職種があって比較しやすい公益企業体の給与と働きのギャップについて、この記事では述べたつもりです。(関西圏の一部などでは、この話をすること自体がタブーになっているようですが…)
 貴兄ほか、いわゆる総合職的な公務員の方々など社会負荷を解消する立場の方々は、へらへらの民間企業づとめの私などより、高い給料をもらっていて当然と考えています。
 
 民間と公共の大きな違いは、仕事の断りやすさにもあります。公務員であれば今回とりあげた清掃関係にせよ、犬の死体から何から何まで受け付けなければいけない。貴兄が例示くださった福祉関係でも、どうしようもない「民」を他の「民」を傷つけることなく、受け付けなければならない。
 ところが、民間であれば「利潤」を暗に理由にして拒否することも可能であり、本来、ストレスのたまり方は比べ物にならないはずです。私の拙い想像力でもわかります。

 おそらく、そういった想像力が足りなくなっていることが根本の問題かもしれません。
 オレも苦しいが、アイツも違った苦しみがあるんだ。 そういった気持ちがあれば対立よりも感謝を生み出し、お互いが精神的にも支えあうことが可能かと思います。

 最後に、医療制度しかり、その他の「格差」に代表される政策の流れを決定付けた小泉元首相は、間違いなく選挙で国民が決めた存在です。
 最近、小泉元首相の秘書官が監修したテレビドラマ「CHANGE」が高視聴率を収めました。ご覧になった方々がドラマストーリーやキムタク・深津絵里がかもし出すストレスのガス抜き効果だけでなく、表裏両方の意味を軽くでもいいから想像して、選挙に望むきっかけにされたらばと、強く願うばかりです。

投稿: こんだぃ=筆者 | 2008/07/17 07:34

レスポンスありがとう。
公務員の仕事の仕方そのものには、問題あると思っています。公務員は組織の中における足の引っ張り合いも非常に多いように感じます。事実、内向きでの批判の試合が非常に多いです。これは、外からとってくる業績などの判断基準がないからでしょう。
公務員がここまで仕事をしにくくなったかといえば、巨大な事業を垂れ流してきたからであり、環境破壊などの愚行をやってきたからです。

それと、昨日の書き込みに書いたように、最近特に思うのが、自分自身についての自戒の念も含めて書くけれど、組織における個々の弱さを思い知らされています。僕は基本けんかなどはできないたちなので、おかしいと思っても意見などをきちんと正面切って言うことができていません。
ちょっと組織内で試みとして始めたことなどはいくつかあるのですが、非常にわかりにくいものです。

僕の今のテーマは、融和というか傷つけあうことのない関係性をいかに作っていくかであり、それを少しずつやって行きたいと思っている。

さて、医療制度などはこんだいさんの言うとおりです。政治家を選ぶということを、少しでも自覚して「なんとなく」とか「おもしろい」などの理由ではなく、その政治家とともに社会を作り上げていくくらいの気概がないと、民主主義はますますいびつな形になって行くのではないかと心配しております。

投稿: 善の太郎 | 2008/07/17 23:46

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