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ネガティブ・デート(神戸蘭子と山根良顕)

 人間関係への自信は、ローティーン、15歳ぐらいまでの経験で確定すると思う。
 この時期までに好かれなかった印象が強いほど、二十代になろうが三十代になろうとも、一定の対人不信感を持ち続けることになるだろう。特に心理学的な根拠もないから断定はしないが、私自身や周囲を見渡してみて、確実にこの傾向がみられる。

 ローティーンの頃を思い出してみる。

 まず、幼馴染の某君は、そのキャラクターから勝手に男友達から好かれたので、同性への態度は多少横柄だ(ただし面構えは謙虚なのである)。だが、異性に対してはしっかりと敬意を取り続ける。

 対して私は、今以上に舌禍をコントロールできなかったため、始めから自信のある番長クラスやエリート集団とは「近藤は面白いこと言いよる」と仲が良くても、チンピラタイプの数人に取り囲まれるケースが多かった。不満を感じたとしても言葉で訴えることはなく、多数で奇襲をかけてくる。
 今でも、政財界を含む偉いさんよりも、チンピラが列を成す姿のほうがよっぽど恐い。さすがに後ずさりするビビリはなくなったけど、要らぬ恨みを買わぬようにと、より言葉の向き先に気を使うようになった。

 というわけで、少年時の記憶は早々に抜けない。
 まだまだ人気が高い、クイズ!ヘキサゴンIIの特番をみていた。伊豆熱海での合宿を舞台とした9/30の放送分で、恒例?のデートイベントが行われた。男性陣が早押しクイズに答えた順に、女性陣に告白。受けてもらえたらデートの権利が与えられる仕組みだ。

 加えて、さすがは名司会者・島田紳助で、『今回は女性側が喜ばれるデートにする努力をしようや』と、マンネリを防ぐべく趣旨の変更を伝える。
 カップル成立6組のうち3組に対して、デートタイムが設けられた。

 当企画については、このブログ・708号室住人のDIARYでも紹介されているので、そちらをお読みいただくこととして、本題の3組目の話だけする。

 これは、一種の社会実験だ。
 組み合わせは、アンガールズ・山根良顕とSサイズモデルで売り出し中の神戸蘭子である。
 今回、女性陣の拒否権がなくなるワイルドカード権を得た山根に、紳助氏が『神戸は大人やからな』とささやき、山根いわく、『(見た目で嫌うほかの女性陣より)一番可能性がありそうだから』とのことで選んだそうだ。神戸さん、甲高い声音こそ好悪が分かれるが、しっかりした女性との評価は、私を含めて一定しているのだろう。
 
 が、私が見ても悲しくなるほどの光景になった。
 いくら人為的な設定とはいえ、山根の真剣味が全てネガティヴな態度に切り替わってしまっている。彼には『ある程度は仕込みなんだから、まずこの場を楽しめばいい!』などという余裕は全くない。男でさえも突き刺さるセリフが、続いている。

神戸:2人でも撮ってみる、撮りたい?
山根:ふぅん・・・

神戸:じゃ、これを待ち受けにします。
山根:絶対、嘘でしょ?

神戸:デートの思い出とかある?
山根:大学の時に付き合ってる子とキャンプに行って、台風が来て途中でお父さんに電話して迎えに来てもらって帰った。それは、すげ~格好悪かった。
神戸:じゃあ今日はいい思い出作っちゃえばいいじゃん。
山根:どういうのが、いい思い出なの?
神戸:一緒にいて楽しいと思えば、別に、いい思い出だと思う。
神戸:まだ楽しくない?
山根:今のところね。
神戸:ざんねん。

この後も、神戸はおそろいのサボテンを買うなど、盛り上げ役に徹するも…
山根:でも、(神戸に)彼氏とかできたら、これ何なの?ってことになるじゃん。
と返り討ち。

神戸:じゃあどうしたら近づけたんだろうね。とりあえずお酒飲みに行けば、近づけるのかな?
山根:それ本心なのかな?
神戸:(弱い笑い)なんで?
山根:今後ね仲良くなったとしても、なんかお金とかすげぇ使われそうな気がする…
神戸:なんで…全然そんなことは…
山根:と、思われる行動してるから、
神戸:ほんとに…

ここで、中村仁美アナからストップが入り、10数センチは小さい神戸を抱きかかえる。
中村:神戸さん、大丈夫ですか?
神戸:だいぶ心が折れました。。涙が出そうになりました…
山根:その涙も俺、演技に見えてる。

 ん~、悲しさと神戸嬢への礼賛を通り越して、山根への同情に変わってきた。
 学生時代の専攻も服装学というモデルで、自分のみせ方に腹を括っている神戸と、世間の波を斜めに交わして芸人になったような山根。この組み合わせ自体が演出だとしても、他の場面における彼のしゃべり方や人との距離のとり方を見ていると、常々からそういう節があるのかもしれない。

 どうせ男女関係(いや人間関係全般)など壊れるものだと慎重になり、さらにはこれでもかと、あえて嫌われる言葉を投げつけて相手を試す。見方を変えれば「俺なんかと付き合うとロクなことがないよ」との気遣いともとれる。彼のような頭がよくて優しい?男ほど、そうなりやすい。
 ただし、少しでも拒否的な態度に出られるとすぐ敵対するようであれば、境界性人格障害の症状だ…私はそうと思われる症例に直面したことがある…今回の場合、そうではないようだが。

 広島時代の彼は、よほど悪い境遇だったのだろう。
 そのトラウマが残っているのは同情できる。疑惑が次々と湧くはずだ。
 
 でも、似たような?経験を持つ同世代の私は、疑惑を言葉にするどころか、そう思わないよう努めてきた。それが無理なら笑いに繋げるようにしてきたつもりだ。もし、ホンマに山根さんがそうなら、あるいは他にそのような態度の男がいるのなら、少しの心がけでなんとかならないものかと。

 とはいえ、常がネガティブだからこその利点もある。
 ネガティブな気持ちにならずに済む相手は本物!と見分けがつきやすく、あれこれ悩まずにうまくことが進められるだろう。しかも「どうせうまく行くけぇのう」ぐらいの余裕をもって。

 まあ、こういう解釈ができる時点で、私はポジティブだ。多分。


 …VTRが映された後、画面はスタジオ収録に移る。

 山根が神戸を食事に誘って、「VTRが映された後でフォローしてくれ」といったことが語られた。それでもネガティブな奴!との大オチがついた。
 これが図ったことだとすれば、山根は大した芸人だ。それ以前に、食事の際に本気で攻めていたのであれば、オチの存在で事を覆い隠せる。
 
 実は山根良顕こそ、ネガティブを装った大ポジティブなのかもしれない。

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