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ただの議論好きは会議に出るな!(議論≠解決)

 「議論は徹底しなければならない」という先輩がいた。
 会議になれば、すでに終わったことであれ、まだ他社や他部署に公開すべきではない内容であれ、思いついたことは何でも話す。「そういえば、あれだったよな。」「これも必要じゃん」と。興味のあることは管掌外でも口を出す。だから、別方面からは痛くない腹まで探られ、乗じて会議時間は長引く。そして、事は決まらない…

 混乱の象徴みたいな男だ。後輩ではある私だが、徹して反論と関西風の強めの突っ込みで、彼を遠ざけ、私の職掌にあたるスペースには足を踏み入らせないようにしているぐらいだ。

 彼は議論が判断の決定に役立つと思い込んでいる。
 大真面目に誤解している。
 

 議論そのものは、方針を決定しない。
 複数の人物がある物事に対する考えや解決法の方向性を探ったり、あるいは一定のコンセンサスを得るには最適だが、成すべき行為を決めること自体には適さない。いや、むしろ害にもなる。

 だからこそ、会議と議論の場がある程度分けられている。
 国会が委員会と本会議を別に設けている。委員会までは議論の連続でも良いが、本会議はあくまで決める場であって、数々の答弁はその確認のためにやっているに過ぎない。
 民間企業でも同じことが言え、打ち合わせとか定例会の類は、進捗報告や議論でいいのだが、事を決める会議は例えば取締役会とか執行役員会とか、別の会合として切り分けている。

 要は、課題提示→議論→方向性の整理→解決策の判断といった流れを間違えなければいいのだ。

 某先輩のような議論好きだとこれがどうなるか…

 課題提示→議論→方向性の整理→議論→また課題提示→議論→別例提示→別例への質問→議論→紛糾→激論→方向性の再整理→議論→思いつきの発言→指弾と怒号→激論→倦怠感→気がつけば深夜→やむを得ず解散…

 面倒くさくなってきた。
 ただの議論好きというのは、議論が続けられるようにネタを投げつける。

 その会議で解決すべき事案でなくても、議論したさに切り出してくる。当然、出席者たちは無視するわけにはいかず、本来の議題との関連性を聞く。でも実は関係がなかった。そうして時間は過ぎていく。

 さらに某先輩の特性をいうと、昨日の会議内容それも合意として決まったことまで忘れている。3~4人での打ち合わせになって、彼だけのために1時間説明。関西人である別の先輩は、ついに、「オマエ、死ね」と怒鳴り上げた。

 決定事項を覚えていないのは、議論で満足しただけで解決を求めていなかったことの証左だ。
 まさに、ただの議論好き。この手のタイプは、解決や合意を必要とする会合に参加させないようお勧めする。

 それでも、ただの議論好きの参加を避けられないときは、会議手法に規制を取り入れるよりない。

 直接手法なら、議題ごとに制限時間(国会だと持ち時間制)を決めておく。
 間接手法なら、最近の流行であるワールドカフェ方式がいいだろう。

 ワールドカフェとは…
  「ワールドカフェ」という会議手法。 …フジイユウジ::ドットネット

 話す量が平準化されるうえに、解決がなくとも話の方向性が行き渡りやすい。何より、話しすぎてはいけない、流れを生かしたくなる空気に包まれる。どうしようもない議論好きでも、多少の遠慮が生まれるだろう。


 ついったーで言ったことを、微修正のうえ再掲。

 必要時に開かれ、意見する者だけが参加する会議は上。
 定期的にやる会議は中。
 不安だから会議をするのは下。
 ただの会議好きは下の下。
 「解決策が出るまで徹底議論する」とする人が、最も混乱させるケースが多し。

 以上。

参考:
 ワールドカフェ方式の不思議…ファシリテーターズクラブ公認ブログ
 1000人ワールドカフェに参加して…イマジン・ヨコハマ
 人むすびの場…テラ・コーポレーション
 

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