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セレブや年配者の生き残り方~海老蔵暴行事件から思うこと

 非成長期×芸能界シリーズ第三弾。
 今回は、経済成長期から定常(非成長)期への移行において、嫌われる人の話だ。

 語弊を恐れずに言えば、成長期はさほどの苦労がなくとも幸福感を味わえる。経済全体の規模が大きくなっている時期だから、どんな業種でもある程度の勤めにつけば、ある程度の収入増が見込める。
 我が国では20年ほど前まで百数十年続いたわけで、ご年配になればなるほどこの感覚しかないのは残念ながら当然だ。

 そんな中、あるオヤジが、
 「おまえもいい大学入って、いい仕事に就けば幸せになる」 と息子に諭しても通じるわけがない。

 『いい時代に生まれた(だけの)親父から、富を今のうちに吸い取ってやる』 と明確な意図はないまでも、若者が引き籠ってしまう状況に関して、この点に限れば同情できる。

 ともかくも、成長期っぽいセンスの人間ほど定常期には理解されない。
 さらに進めば疎まれる。恨まれる。
 この逆もしかり。定常期→成長期の過程でいえば、坂本龍馬が代表例だ。
 
 襲撃を受けた、十一代目市川海老蔵の話に入る。

 歌舞伎業界自体は、前の定常期(江戸後期)どころか、その前の成長期(江戸前期)以前から続いている。
  『あいつら楽して儲けやがって!もてやがって!』と思われずに引き立てられてきたのは、身分が高くなかったこととの相殺だけでなく、役者修業にせよ芸の維持向上にせよ、相当な苦労が必要だと知られていたからだ。

 世襲にしても、『梨園の家に生まれたら、子どものころから大変だろう』と解釈することで、尊敬や同情が生まれる。
 だが、それは本人が謙虚だからであって、態度1つで羨みや恨みが好意を上回ってしまう。それが、今回の襲撃に繋がったのではないだろうか。

 彼のわかりやすい悪評を、1つあげておく。

 海老蔵、05年には腕相撲挑み阪神・鳥谷に秒殺KO …デイリースポーツ

 海老蔵は、豪快な飲みっぷりで数多くの伝説を残している。関西のローカル番組では、タレントの陣内智則(36)が、海老蔵(オンエアでは『大物俳優』)が六本木の飲食店で、阪神選手の酒席に乱入した“事件”を暴露したことがあった。

 本紙が改めて取材したところ、“事件”は2005年夏、今回と同じ六本木で発生。阪神の赤星憲広外野手(現解説者)(34)、鳥谷敬内野手(29)ら4選手が飲んでいた席に、店に居合わせた海老蔵がタンクトップに短パン、サンダルばきで、割り込んできた。そのときもかなり酔った様子だったという。

 まさに、バラエティー番組のパロディーキャラ“市川カニ蔵”のような姿の海老蔵は、赤星氏に「あっ、足の速い選手でしょ!野球選手っていくらもらってるの?」と唐突に尋ね、「オレなんか、国から60(歳)まで2億もらえる!」と勝手に自慢を始めたという。

 4選手全員が海老蔵とは初対面。居合わせた客もあまりの出来事にキョトンとすると、なぜか「後悔するぞ!腕相撲だ」と言い出し、タンクトップからはみ出した筋肉を見せつけ、腕相撲対決を挑んできた。

 最初に絡まれた赤星氏が相手になろうとしたが、年下の鳥谷が制して「ぼくがやります」と腕まくり。その結果…。一瞬にして“秒殺”された海老蔵は、おとなしくなってしまったという。

 もう、「海老蔵はアホや、しゃあない」の笑い話で済んだ、昭和までの成長期ではない。
 経済縮小の恐怖にみながおびえる今、酒乱の彼が憎まれるのは当然だ。

 特に太字にした「オレなんか、国から60まで2億もらえる!」などは、彼の努力というより、父の團十郎以前から積み上げてきた伝統に対しても支払われるもので、ネタで言うならいいが自慢する内容ではない。何より、赤星や鳥谷は初代の野球選手で、自力で築き上げた点ではむしろ海老蔵が敬意を払ってもおかしくない。

 今回の騒ぎは、西麻布のカラオケバーで飲んでいた所で起きたそうだ。
 以上の自慢話は口癖らしく、似たようなことを言ったのかもしれない。そうでなくとも、結婚して間もない美人妻・小林麻央とは別に飲み歩いてるだけでも、やっかみや羨望をうけるだろう。

 
 今後、海老蔵が恨まれないためには、下記のような凄惨な記事で傲慢さが中和されるか、
 海老蔵11階から1階まで!血まみれ階段 …サンケイスポーツ
 酒に酔おうとも謙虚で居続けるか、「私も堪えながら頑張ってるんです」感を出すよりない。

 いわゆるCSRのように慈善活動をするのもよい。ビル・ゲイツだって、あのロックフェラー家やロスチャイルド家だって、多大な儲けの一部を寄付や活動支援にまわして、格差に対する不満を和らげるように努めている。

 これは、一般庶民対セレブの関係だけでなく、今の若者(特に親の地位や資産の恩恵を受けられない)と、ご年配との関係にも通ずる。
 「稼いだんだ、オレは偉い。」は、皆が稼ぎやすい成長期だからサラリと言えることだ。

 定常(非成長)期に入る今こそ、江戸以前から続く発想を思い出せばいい。
 近江商人でいうところの、売り手よし、買い手よし、世間よしの「三方よし」発想。貨幣に限らず知恵や労力など何でもいいから、富の分配に努めるのが得策だ。

 足りているものは人に分ければいい。助け合えばいい。
 定常期をより長く生きる、若い人にやるとさらに効果的だ。

 何をやっていいかわからないなら、少なくとも態度は謙虚に。
 AKB48の指原莉乃ほど自分をオチにしなくてもいいけど、「みなさんのおかげです」と言える余裕が必要だ。

 いずれもできないから、海老蔵は32歳にしてこの憎まれようである。
 知ってて大言壮語を吐くならそれもリスク管理だが、歌舞伎俳優の命・睨み顔ができなくなるほど顔を殴られては意味がない。まずは回復に努めてほしい。

  
 先輩の皆様。そして、生活に余裕がある方々。
 今からやらないと、歳いってから無視されますよ…


 いや、襲われるかも…

 

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