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環境と就職について(企業の環境担当とは…学生・若手社会人向け)

 「「環境」就職・進路相談会」に、私が関わっていることは何度となく書いてきている。関わり始めのころは、学生時に環境系活動と付き合った縁を頼りにしていただけで、本業では環境の小さい"ょ"の字も見当たらないような立場にいた。
 それが今となっては、社名や業界こそ伏せるが、一応は上場企業の環境担当になっている。自分から望んだわけではない。自然とそうなっただけだ。

 私のように一般企業のCSR部署で働きたいとか、環境部門に属したいという学生がいるが、あえて言う。

 「環境」を掲げる企業・団体で勤めるか、自ら起業するのが近道である。

 想像がついた方もいるだろうが、私の就職活動では環境関連を念頭においていなかった。40代、50代、その後も見通して、もし他の展望(自営業であったり、政治家であったり)が出た時に、あって損のないスキルは何かと考えた上での選択だった。
 環境担当になれた理由は、全く無縁の勤め先にあって『なぜか環境分野や活動にも詳しい人間』と見られたからであり、今もなお私は「環境」の専門家ではない。転職するにしても、今の勤め先の本業を第一のスキルとして語るつもりだ。

 一般企業の環境担当というのは、本業にプラスになるかマイナスを防ぐかの対応をする役目が優先される。プラスはいうまでもないが、マイナスを防ぐ行為とは、いわゆるCSR、社会的責任として公害の発生や自然資本の乱用を避ける措置をいう。
 専門部署を置かない会社であれば、廃棄物・ゴミ対策や省エネルギーについては総務部、購入製品の限定であれば購買部署が担当する。ただ、購買部は製造業ぐらいにしかないので、サービス業その他であれば総務部が全般的に、あるいは「クリーンな会社イメージ」を保つためということで広報部あたりが、環境対策を担うことがある。

 ざっくり書いたが、学生の方も若い社会人の方も、その業種でどこまでの環境対策が必要かを考えてもらえれば、志望先や自社の”環境担当者”の位置づけがわかってもらえると思う。
 まとめてみると、以下4点のいずれかを充たしていれば、環境担当者および部署が専門に置かれる。

 1.環境問題の解決をもって利益を稼ぐ事業を有している。
 2.自然環境(自然資本)を直接に利用する事業を有している。
 3.周辺環境への影響(公害)に直接関わる事業を有している。
 4.経営方針に「環境問題」を掲げている

 私の勤め先はいずれも充たしていないため、環境担当といえども他との兼任である。
 兼任で済むだけに、法令順守など義務的行為を別として、環境担当としての予算割り当てはないに等しい。環境に関してやりたいことがバシバシ出来る立場ではなく、常に本業との調和が優先される。要は総務部や広報部と同じで、管理部門の扱いを受けている。
 
 本業との調和を優先する発想が悪いかといわれれば、答えは「ノー」だ。省エネルギーや廃棄物などについては法令順守以上の対応をとり、自然資源の利用についてはその時点の技術で考えられる以上の穏当な対策をとっていれば、あとは経営方針の問題だ。医療や福祉、エンターテインメントなど直接に顧客サービスと絡む業種にあって環境対策を念におき過ぎると、目の前のお客様の要望から離れる恐れもある。(例:照明の明るさ、安全対策上の資材多用など)
 ただし、あまりに無視しては、どんな業種であれしっぺ返しは確実にやって来る。めぐりめぐっての環境影響はいうまでもないが、ゴミの捨て方を間違えるなど少しのミスでもブランドに傷がつくことがある。特に上場企業の経営者は、この原則から逃れられない。

 しつこいようだが、もし企業勤めで「環境問題」を中心に向き合うのであれば、「環境」を掲げる企業・団体に行くか、自ら起業することをお勧めする。あるいは製造業の環境担当者でも良く、大きいところなら専門職も結構いる。

 もちろん、その社風や組織じたいに愛着が持てるのなら、環境問題の解決を方針に掲げない企業や団体の環境担当を目指すのも良い。

 当記事の内容だけにとらわれず、様々な視点から業界を研究され、今後に繋げていただければ幸いだ。
 

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コメント

既に辞めた「環境担当」ですが、正確には自然とそうなっただけではありません。自ら望まなかったのは事実ですが、ジョブローテーションを迎えた私の異動先を、前の上司にご配慮いただいた面があります。
今更ながら、あらためてお礼申し上げます。退職日に挨拶に行けなかったため誤解されている可能性があるかと思いますが、私は純粋に感謝しております。

投稿: こんだぃ=筆者 | 2013/04/04 23:10

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