金本知憲。”皆勤賞”の真価がある男。
阪神タイガース監督に、金本知憲氏就任。
現役時代に途中退場なしの連続試合出場について世界記録を達成している同氏だが、「皆勤賞」を疑問視している私でも手放しで礼賛する。
同氏がサラリーマンではなく、他に代わりがいない”個人事業主”だったからだ。
2002年当時のタイガースは、ホームランなど長打を狙って、早く大振りする傾向があった。つまり、三振の山が築かれる。
甲子園球場は、左中間・右中間が特に広いうえに、風も強い。特に左打者にとっては、逆風といえる浜風や歌にもなっている六甲おろし類が吹きつけ、さらに長打が出なくなっていく。
みかねた田渕幸一・打撃コーチは、「球を引き付けてから打て」と諭してまわった。まず、よくボールをみて選べ。飛距離が出なくてもいいから、遅めに打ってしっかりシングルヒット稼ぐなり、四球で塁に出ることを優先しろと。同じ甲子園を本拠地とした現役時代に、ホームラン王を取った人物が言うのだから、選手達も聞かないわけがない。そこに現役を引退したばかりの和田豊(阪神前監督)がもう一人の打撃コーチとして、データ重視かつ三振しづらいバッティングスキルを教えていく体制がとられていた。
が、それでも不徹底だった。現役選手に選球眼や単打の積み重ねを重視する選手が少なかったのだ。パ・リーグで出塁王に輝いた片岡篤史(来期から阪神打撃コーチ)を獲得はしていたが、それでも足りなかった。
| 固定リンク
| コメント (0)
| トラックバック (0)
最近のコメント