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”ひきこもり”と”居座りサラリーマン”のわずかな違いについて

意外な題名にも思えますが、自発的な行動が厭になっている、面倒臭くなっているという点ですでに共通しているのは、お分かりになるかと思います。
大変恥ずかしながら、私が安定企業のサラリーマンとして甘えていた経験に加え、この一年で、元”ひきこもり”当事者の方々とも、よくお話しするようになったことを踏まえて、まとめてみます。

2000年ごろは、パラサイトシングルという用語がはやりました。家業を継ぐまでもなく成人しても実家住まいを続ける若者を刺した言葉で、収入があって家賃や光熱費を負担していてもこのように呼ばれる時勢でした。第一子であろうがなんであろうが、独立して別の家族をもって家を所有せねば・・・といった、昭和の幻想がしっかり残っていた頃の話です。

今や、収入なく実家に居続ける成人をさして「ひきこもり」と呼ばわるようになりました。たまたま今晩も、元ひきこもり当事者という、20代の女性二人と話していたところです。

私見ながら、”ひきこもり”の共通点としては、

・気を遣いすぎる
・完璧主義
・親などの大人が信用できない
・人のせいにできない・・・

などがあるようです。

さらに、以下の記事から引用してみます。
http://bylines.news.yahoo.co.jp/masakiikegami/20151227-00052595/

それぞれの事例を拾い上げていくと、興味深いことがわかる。「相手から声をかけてくれるほうが話しやすい」「小さなことでもホメてもらえると嬉しい」「アドバイスされるのが嫌。経験した人にしかわからない」「普通に接してくれる人が一番安心できた」「安心したのは自分のタイミングでいいと言ってくれたこと」「試しにという感じで見学から、保健師も同行してくれた」。これらはすべて当事者の声だ。

ひきこもり当事者たちにほぼ共通するのは、研ぎ澄まされた感受性を持ち、カンがいいために、人一倍、周囲の気持ちがわかり過ぎてしまうところである。それだけに、自分の望みを言い出せず、逆に相手に頼まれると断れず、気遣いし過ぎて疲れてしまう。自分さえ我慢すれば、すべて丸く収まるからと納得のできない思いを封じ込めて、社会から撤退していく、真面目な優しい心の持ち主という像が浮かんでくる。

東京は町田市の保健所が行った当事者へのアンケートからです。

実のところ、「アドバイスされるのが嫌~」以外は、目立たないように大企業や公共機関の目立たぬ職員として居座る方々と大して変わらないように思います。
ひきこもりも、居座りサラリーマンも、視点を変えればどちらも社会の害。これも見方を変えればですが、後者は、アドバイスを受け流す芸を持つなど「他人のせいに出来る」がゆえに、給料取りの地位を守れる面もあるでしょう。実は、ひきこもりのほうが潔いのかもしれません。

さらに想像をひろげると、日本史上いや世界史的にみても未曽有の経済成長期であった1950~90年代は、どんなタイプでも、勤め人の型に取りあえずはめておけば、60歳ぐらいまでは何とか食えるといったシステムが機能しました。この関、総労働者数に占める被雇用者、つまり給料取りの割合は4割から8割に上昇しました。サラリーマンの時代といっても、差し支えないでしょう。
昭和戦前以上の昔や21世紀の今だと、自然とは結婚しないような人までが家庭を築き、無理やり義務のように子育てを始めたケースは少なからずあったように思います。心底から納得したものではなかったからこそ、顕在化した問題のひとつが、ひきこもりであり、会社に籍があるうちは生きられる~的な居座りサラリーマンであるように思います。

すると、元引きこもり当事者の女性が、私が挙げた共通点に「親に友達が少ない」と加えてくれました。人生の事例をあまりに知らないことなどから、まったく善意のうちに子を責めてしまうようです。
彼女は、「大学に出てサラリーマンになれ、公務員ならなおさら良い」と押し続けるような親を避けるために、部屋に引きこもったといいます。「ハンスト」していたと。家を出るような財力やノウハウがないうちに激しい責めに遭えば、そうなるのも仕方がないと思えます。

子の宿命とは、親を更新することが本来であって、生き写しになることではありません。新たな時代にも対応するノウハウを伝授できる親などいませんから、一般的には、親になる自信のない方のほうが多いでしょう。無理なく子育てを続けられる親御さんの姿をお見受けすると、より尊敬するばかりです。

そんな中で私は、父と同様「俺なんか見習うな、反面教師にしろ」の点にかけては、ようやく腹が定まったものです。今のところ、予定はないですが(汗)

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