阪神もNMBもショック療法?
8月25日に、神戸ワールドホールで行われたAKBグループの一つ・NMB48(大阪本拠・吉本興業系)のコンサートで、収容人数8000名の3分の2を上回る空席が出たという。
興味が沸いたので情報を集めてみると、わざと空席に持ち込んだように思えるのだ。
同じ場所で開かれた翌26日(金)は200名程度の空席、27日(土)は満席だったそうだ。いくら平日とはいえ、これだけの売上げ差がつくのはおかしい。
それに、あえて不利な条件を作った形跡さえある。わずか1ケ月しかない告知期間に加え、神戸市内とはいえ平日のポートアイランドまで行こうとする人はそれほど多くない。短い期間で休暇を取る調整をして、神戸の中心・三ノ宮からでも半時間近くかかる埋立地に行くのは、けっこう手間だ。
さらに、同じ会場で7月3・4日(日・月)に行われたコンサートでは、2番人気だった渡辺美優紀の卒業記念が後押ししたとはいえ、満席にしている。それから2ケ月も経たない。私が空席を防止するなら、しばらくは同じ会場を避けて別地域の客が来やすい箱を押さえるだろう。神戸の次で数千人単位をやるなら、京都寄りで行うなど、多少の配慮はできたはずだ。
ではなぜ、わざわざ空席を目立たせるのか。
私がすぐ思いつく理由だけでも二点。いわゆるアイドルオタク達を煽り、別の機会での売り上げを確保する狙いが一つ。最近なら問題発言をして注目を浴びるやり方があるし、古くは江戸の街で遊郭・吉原だけが大火にあっては経済が活性化したような、まさに「炎上商法」だ。
もう一点が、メンバーたちに活を入れること。ネット動画チャンネルでメンバー自身に「空席祭り」と題した緊急アピール番組をやらせるなど、わざと波風を立たせた感さえある。ショック療法の一種とみていいだろう。
まさにプロレスだ。
このグループを眺めていると実に面白い。
電通や博報堂などがやりそうな、広告戦術の初歩が散りばめられているようにみえる。作られた?危機を信じる人も、プロレス的に捉えられる人も相手にしているような。
ちなみに翌26日は「いつまで山本彩に頼るのか?」との副題がついていて、エース兼キャプテンの山本彩を出演させない回として、満席にならねば、引き続き彼女をセンターポジションで遇すると宣言した。
が、前日(つまり5000名以上の空席を出した当日)の時点で残りは365席と発表した。少し知っている方ならピンとくるだろうが、おそらく作られた数字である。山本をAKB全体のセンターとしてヒットさせた曲”365日の紙飛行機”に引っ掛けているのは自明だ。
ちなみに、「ショック療法」という点では、阪神タイガース・金本監督も尽力しているようだ。キャプテン・鳥谷敬に頼らない方向性にしても、とにかく振らせる方針にしても、2位にはなれるが1位にはなれない状況を打開している意図がうかがえる。現状を固めて負けない野球より、ホームランや若手の突破力などで不思議の勝ちを拾える野球にならねば、広島カープのような強さは発揮できないだろう。
だから、今年は5位でも6位でもいいだろう。一度落ちたほうが、色々と工夫しよう変えてみようとするものだ。
不思議なことに関西本拠の両集団が、似たような局面に追い込まれている。
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